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運命の相手を見つけ僕は嘔吐した。

巨人に敵意はなかった。

けれどケロちゃんは攻撃に対して反射的に掴まれた。


2人の戦いに僕はわってはいる。

僕の魔法は巨人の腕をくだいた。硬くそれでいてどこまでも永遠につつみこまれるはずの巨人だ、ニアさんや忍者男くんにはまだ厳しかっただろう。

破片が巨人の力の及ぶ範囲からはみ出しなにかとぶつかれば世界に穴あき、世界はなかった事になるのだが、それは巨人自身が止めた。

僕も止めに回ったが彼自身が止めたのは敵意のない事の表明だ。


ケロちゃんは僕の横にたち巨人を睨みつけている。

ニアさんは目をさまさない。

魔法使いは普通の死であれば元の状態に蘇る。

けれど巨人の力はその阻害、今の状態を元の状態にしてしまう。

ニアさんは初めから首と右手、左足がとれ、意識のない生き物だった。

2.5次魔法に達していない魔法使いは近づいただけでそうなってしまう。

僕の破壊した巨人の腕はもう治っている。


ニアさんを魔法で治す事は難しい。

太古に考えられた回復魔法というのは今や有名無実化している。本当の回復魔法と蘇生魔法であれば蘇生魔法の方が簡単なのだ。

というより、本当の回復魔法は存在しない。

いくつかの魔法を組み合わせる事で回復させる。


これは錬金術師の考え方であるが、回復魔法とは傷を塞いだり病気や毒を抑える事で命を減る事を止めているのであり、命自体を戻しているわけではない。そもそも生きる事自体が自然治癒力と命の減るペースとの競合であり、命の減るペースが勝る状態が続き安全圏から抜けるといつ死んでもおかしくなくなる。傷、毒や事故等突発的なショックで命を減らし、疲労や老化が自然治癒力をへらす。また睡眠や手術等は一時的に命を危険にさらすかわり自然治癒力を元に戻す行為である。


ニアさんの傷を治せば命が減る状態は治まり、自然治癒力は元に戻るが、

巨人の攻撃は強力な呪いであり、傷は命を蝕むまま、魔法による治療を既に治った後のように妨げるのだ。


巨人は人の姿にかわる。

巨人のままではいるだけでニアさんの体を蝕むと気づいた。

そこには狂錬金術師と呼ばれる男がいる。

彼は「すまなかった」と謝ったがケロちゃんに噛まれている。


僕は吐いた。エリーを引き取りにきた。きっとそうだ。僕がエリーを任せる事を断れない男が僕の前に現れた。そうして僕はストレスで胃の中身をぶちまけたのだ。


汚い話で申し訳ないが盛大にゲロまみれになったニアさんが目を覚まし、とっさに僕の顔面を殴った。 

ニアさんの外れた右腕は無事つながる事が出来たのだ。


*ニアさんの名誉の為に言っておくと魔法使いは吐しゃ物を何事もなかったように分解できます。

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