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卒業式に涙はなかった。

僕は少しづつ力を隠すのを辞める。

記憶が大部分消えていたことは皆には内緒にしていたのだ。急に強くなれば皆びっくりする。ドナはさすがに気づいていたと思う。錬金術クラスの皆には話していたが、他の皆には内緒にしてくれた。


先生からの評価も上がっていく。僕達のクラスも全体的に雰囲気が良くなり、成績も上がる。ニアさんは人に教えるのが好きで、成績のわるかったみんなもニアさんががっかりしないように、家で修行をするようになったのだ。私がなかなか強くなれなかった時ニアさんは自分の事のように悲しんで居たのを皆知っている。私だけが気付けていなかった。


僕とハンナは一度だけ一緒に大魔境に出かける。2人の実力を確かめるためだ。

今の二人なら突破だけなら出来る公算が高いが、その後の試練はどうなるかは分からない。

僕は死にたくないし死ねない。確実に安全な範囲で引き返す。

戦闘面ではハンナの方が全体的に上手く。呪いを避ける能力は若干私の方が優れていたように思う。


全てが上手くまわり始めた。ハンナは手料理を作ってくれていた。魔法使いは魔法で食べ物を出せる。

手料理など久しぶりであったり初めてかもしれない。

ハンナは僕が迷うと道を示してくれる。

僕は泣いていた。大魔境の中なのにそんな僕に精霊達は悪さをしなかった。泣いていたけれど心は落ち着いていたのだ。今回は2人で少量の太陽石をみつける。


ハンナはエリーともすぐに親しくなる。例の若い女性に大人気のシオンとザルスのシリーズを共通の趣味にしていた。

シオン様々だ。悪者役の'あ'の魔女は月の民だった。彼女の行いから月の民は肩身が狭くなり始めた。


そういえば、ウェンディも月の民だった。一度だけ隠している赤目を見せてもらった事があった。 

普段は隠しており人にみせるのは20年ぶりだといっていた。


エリーはハンナをお姉様とよんでいる。 

最初は2人とも緊張していた。

何度か留守番を頼むうち仲良くなる。エリーは賢い子だ。ハンナが僕にとってどれだけ特別かに気づいたのだ。


ハンナがいなければ私はどこかで潰れていただろうか。けれどハンナがいなくとも守るべきエリーがいた。なるべくようになったのだろう。


そんなハンナと僕は喧嘩をした。

ハンナがクラスの皆を連れて大魔境に太陽石を探しにいったのだ。そして死にかけた。ニアさんが取りなしてくれ、皆とハンナは和解できたが、その後も別の大魔境に行きハンナ自身も腕を切断された。最強の魔女である、大悪女サラにであったのだ。向こうに殺す気がなく命は助かったがそのままやりあっていたらどうなっていたか分からない。ハンナは大魔境を出るとそのまま気を失った。僕はその事を非難した。

いつかハンナが僕を止めようとした時の事を思い出す。ハンナを擁護するみなとも喧嘩になる。錬金術師は揉める事を嫌う。それでもかばいたいほど、ハンナは皆の大切な仲間だったのだ。

カトリーナさんと忍者男くん、ケロちゃんは僕の味方をしてくれる。いや、擁護はしてくれる。それでもやっぱり僕は孤立し始めていた。

僕はあんなに皆を責め立てなくてもよかったし、皆も多分まだまだ子供だったのだ。


ハンナとはどちらかが謝るとかも無く週の終わりにはエリーとの留守番に来てくれる。

僕はあれだけ良くしてくれた、ニアさんや忍者男君、そして命の恩人であるカトリーナさんと疎遠になっても、ハンナとだけはそのまま関係が続いた。僕とハンナはもう、喧嘩した事で疎遠になるような関係では無かったのだ。


今までの記憶喪失とは違う。錬金術クラスの皆とは本当に疎遠になったまま、僕は卒業し、国との約束どおり、私は宮廷魔術師見習いとなった。

僕が最終的に学園で3位の成績まで上がった事は、僕の価値を高める。不人気職になりつつあった宮廷魔術師になって本当にいいのか?と向こうから言いに来る状態だった。

一番苦しい時に助けてもらったのだ、僕は少しでもその恩に報いたかった。私は宮廷魔術師見習いとなった。











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