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妹が病(呪い)により死んでしまう前に誰かが殺さなければ世界が滅ぶ

最近カトリーナさんが僕を気にかけてくれる。僕が悩んでいる事を敏感に察して近づいてきた。

「ぶつぶつぶつぶつ」と精霊語で何か言いながら僕にお守りとして有名な、衝撃を受けると光る石を渡してくれた。周りにいたニアさんが顔を真っ赤にしていた。彼女は精霊語が分かるのだろうか。

僕は昔は多少精霊語もわかったけれど精霊語は常に覚え続けないと忘れるような呪いがこもっている。単語、単語が多少分かる程度だ。僕に大切な人がいるかと聞いているのだと何となく分かる。僕は妹を守ら無ければならない。「僕には、絶対に守りたい人がいる」とつたえる。カトリーナさんはうれしそうに僕の手を取る、後の世で世界三大美女と言われる女性だ。顔があかくなる。彼女は「この石は、私が見つけたお守り、私はあなたの大切なお友達だから、きっとあなたを守ってくれる。」そう言って僕に大切な御守り石を握らせたあと、照れくさそうに、自分達のクラスに走って帰って行った。

僕は少しだけ気持ちが楽になる。


僕は妹の病気の事が少し分かり始めている。

悲しい話しか書かれていない。

ミラの書物、強い呪いにより見る人によっては狂ってしまうだろう。

けれど優しいミラはこれ以上は危険という事も教えてくれている為、本当に狂ってしまわないですむ。

けれどニアさんは一目見ただけで思わず本を投げ捨てて司書のお姉さんに怒られている。それでもニアさんは僕にその本を読まないようには言わなかった。僕が命をかけても守りたい人がいる事知っているからだ。彼女は出来る範囲で僕に協力してくれる。

僕は禁書を読む知識に関係の深い授業を中心にとっている。彼女は僕の復習を手伝ってくれる。他のみんなも心配してくれている。けれど僕の成績は上がらない。

理由は分かっている。認めたくないのだ。

エリーが死ななければ世界は滅びる。

いや、エリーが呪いにより死ねば世界が滅びる。

それまでに誰かが殺さなければならない。

僕はそれが認められない。


最初の人造人間は大魔境で死んだとされる。

ミラの叔父だったが血はつながっていない。

最後に見た彼は力の強い精霊と大魔境に入り帰って来なかった。その時彼は自分でも気づかずに純精霊語を話していたという。自分と会話している気になっている彼の事がミラはただただ怖かったという事だった。

精霊は人にとって、人食い鬼以上に最も危険な種族だ。

今、魔法使いが師匠に弟子入りした際には必ず最初に習う魔法使いの常識だ。


ミラの書物を完全に読み解く為には僕は大魔境に挑まなければならない。

大勇者タリアは16歳になったその日に突破、その後あちらの世界の王の試練をも乗り越えた。

僕は昔、小さな頃、大勇者タリアを越える魔法使いになると言っていた。僕ももう少しで16になるけれど僕は大魔境の入り口付近調査がやっとだろう。

僕はタリアにはなれない。

けれど運命は待ってはくれない。僕はカトリーナさんのくれた石を握りしめた。







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