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幼年期の魔法使いと師匠

かつて僕は魔法に関して天才少年と言われていた。内戦で崩壊した旧帝国領の国の一つ。帝国の崩壊から20年後に僕は生まれた。魔法使いは数千人に1人、土地柄から魔法使いの生まれやすい国ではあったけれど、それでも魔法使いは希少とされ、中でも天才少年と持て囃される僕だった。


僕は大勇者タリア以来100年ぶりに歴史上でも20人といない2次魔法到達者に達するのではと言われている。


大勇者タリアは歴史上人類最強の魔法使いは誰かという話をすれば真っ先に名が上がる人物であった。16歳で魔法学校を卒業しすぐ、探検家にとって最難関の魔境とされる7大大魔境のひとつを制覇した。多くの魔境は魔法使いにしか突発は難しくそのなかでも最難関である。歴史上最速だった。


その後10代で2次魔法に到達、これもしられるかぎり歴史上最年少だ。2次魔法とは魔法使い、特に錬金術師にとって生涯をかけ、目指す境地であったが彼女は二十歳ともならずにそこに到達したのだ。


僕はその偉大なる勇者タリアに迫るほどの才能があるともてはやされていたのだ。

今考えると子供だからとおだて騒がれていたのだろう。それでも少なくとも当時の僕は皆に褒められ、とくいになり、タリアさえも超えるんだと意気込んでいた。



魔法使いは5歳前後で師匠がつく。

魔法使いには 大別すると魔術師、錬金術師、呪術師、精霊術師がおり、身近に魔法使いが居なくとも役所に相談すれば自分の適性にあった師を探し派遣してもらえる。

後で適性が違っていると分かったら、別の師匠が新たに派遣されることもある。

一番多いのは役所で探すまでもなくどこで聞きつけたのか、弟子にしたいと向こうから家に訪ねて来るパターンだ。


魔術師の師匠が来る事がほとんどで、子供はタリアよりさらに昔の大勇者エリーにあこがれて錬金術師と名乗る子が多いため、ダダをこねることもあるが魔術師から魔法を教わるうちに結局魔術師に収まる事が多い。


僕の師匠は帝国の内戦を生き延びた現在国内最高峰の魔術師ドナだった。

魔術師はある程度以上年を取らない、才能があるほど見た目が若くなるという俗説もあるが、言われてみればそう感じなくもない。という程度だろう。

例外もたくさんいる。ドナは若く見た目の変化が止まっている。

もう一つの俗説、後の人生に影響を与える出来事があった時で見た目が留まるというものがあるが。こちらについてはドナ先生も「私も帝国の内戦の時に成長が止まったし、あながち間違いじゃないかも」と言っていた。


彼女は魔法学校を卒業して5年と立たないうちに帝国の内戦に参加した。その時以降見た目の成長は止まったそうだ。

ドナとは私が一人立ちして以降も友人であり師であり、交友は続いている。






前々作で大勇者と呼ばれるのはエリーだけと書きましたが今回タリアを大勇者と書いたのはわざとです。二人に面識があることを匂わせるのと、時代問わず大勇者と呼ばれるのがエリーだけで、時代ごとや場合によっては言われたり言われなかったりするひともいる事を書きたかったからです。

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