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大師巻

パンチさんも思い出したし、平間君に大師巻を食べさせたいので久々工場に並びに行く。

川﨑駅前店だと2時間以上の行列だが、工場へ行けば1時間弱で買える。

地方の友人も一度食べるとトリコになるらしく、定期的に送っている。

ただし、最短ルートは内和会の前を通らないといけない。

嫌なのでいつも箱根駅伝のルートで買いに行くのだが、三合会からのプレゼント受け取った内和会の様子が知りたい。


道々これからどうするべきか?考える。

急いでマンションから引っ越すのが1番な気がするが、とにかく2人共買って住んでるし…

「どうしたら良いのか?」

こんなに早く稀有してた事態になるとか。

ご近所の世話焼きおばあちゃんのスタンスを貫けば良かったのか?

いや、それでも結局平間君が調べだしたら今と同じ状態になったような…

可愛い生き物は守りたいのだ。

猫飼ってる時点で可愛いものに激弱いのは分かりきったことか?

「あら〜ミー子さん!久しぶり〜」内和会の前で声を掛けられた。

ビクっとしたが、美容室は火曜日で休みのはずだ。

隣のビルのマダムだった。

「あ〜花菱さん!お久しぶりです〜」と頭を下げた。

内和会の向かいには花菱さんのビルが建ってる。

内和会が来る前から、ここは元々花街で花菱さんは小料理屋兼女の子の斡旋をやっていたのだ。

ところが後から来た内和会が挨拶をしなかった。

流れ弾で門が穴だらけになり苦情と損害賠償を請求したがはした金しか出さなかったようで…

現在も大変仲が悪い。

「なんかお向かい大変な事になりましたね。」声を潜めて花菱さんに聞く。

「ふん、前からしょっちゅうよ!銃弾じゃないだけ、こっちは助かるわ!」豪胆なマダムである。

関西の西成(にしなり)からお嫁に来たとかで、この程度でビビる人では無いらしい。

「あっ、大師巻買いに来たなら早く通り過ぎた方が良いわよ。

あのパンチ、今組長だから。」花菱さんがヒソヒソと話す。

「前の組長は?」銃弾は姐さんが受けたから無傷のはず。

「奥さんをずっと看病してたけど、やっぱりダメでね〜亡くされてからすぐ組長も亡くなったのよ。」そこは犬猿でも感動するのか思い出したみたいに涙目になる。

「あなたがいなくなってから方々探したみたいよ!

でも誰も知らなくて。

意外に乙女で純愛至上主義だから、早く行きなさい!」と送り出された。

『あの人なら、生首送られてもアドレナリン流して喜びそう、大丈夫か!』

大変好戦的な人物なので安心した。

これからの中国マフィアとの戦いは見ものである。

花菱さん、ビルに建て替えて1階は全てパーキングに変えてすごい鉄扉で囲まれた要塞みたいにしたのだ。

前で銃撃戦起きても大丈夫だろ。


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