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うたかた  作者: たき
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ふれもみで(2)

素肌に彼の体温を感じながら、ゆっくり、ゆっくり、彼の唇が私の身体中にキスを落としていく。

彼の髪に優しく指を通し、身体を委ねていく。

彼は私の太ももに優しくキスをしながら、


「僕を見て。イチハ、愛してる。」

と、私を足元から見つめる。

私がだんだんと余裕なくそれでも気持ちを込めて漏れるような声で“私も…。”と、伝えた。


切ない顔で私に再度唇を合わせる。

呼吸を忘れたかのようにキスをしながら、彼に揺さぶられていく。

彼の重みを愛おしく感じながら、彼の名前を吐息と共に漏らす。


視界に彼だけが見え、彼が私を切なそうに見つめる。

体も脳も心も全てが彼だけを感じれるように、彼の名前を何度も呼び、何度もキスをする。


私の耳元で呼吸が荒く肩で息をしながら、彼の切ない声が私の五感に行き渡り、彼への愛しさが込み上げる。


ぼんやりとした意識の中で私は力なくうつ伏せになり、腰を捕まえられながら彼に満たされるように揺れた。

何度も満たされ、跳ねる身体を彼はしっかり抱き止めて、私が逃げないように優しく覆い被さり背中にキスを落としていく。


「顔が見たい…マサキさん…。」

私が朦朧としながら呟き、彼はそれに答えるように私を仰向けに戻し、私を見つめてくれた。


「かわいい…大好きだよ。」

と言われ、唇を合わせて強く揺さぶられて私は途切れる意識の中で彼の名前を呼んだ。


ふわふわとした高揚感があるなかでゆっくり意識が戻ると、彼が私の頭を優しく撫でてくれていた。

それがあまりにも心地よくて、彼にゆっくり身体を寄せた。

彼の素肌に頬をすり寄せ、


「…幸せ…落ち着く。」

と、私は言葉を溢す。

彼といるのがこんなに幸せで心地よいことを再確認し、彼の胸元にそっと唇をつける。

そんな私の頭を抱えて、彼は私の背中をスルリと撫でた。


「イチハ、大好きだよ。」

彼はそう言いながら、また深くキスをする。


それから時間の感覚が薄れ、平行感覚も危うくなりながら、何度も彼を求めた。

最後はただ力なく彼に揺らされ、力の入らない腕をシーツに投げ出していた。

彼だけしか見えない視界と彼のひどく切ない吐息と、彼の体温と彼の匂いに支配された。


朝方、体のだるさで目が覚めて、そのまま眠ってしまったのだとシャワーを浴びたくてベッドを抜けようと、ゆるゆると体を動かした。

静かに寝息をたてている彼が愛おしくて、ゆっくり頬に触れた。


身体に彼の愛情を記憶させていくような行動。

幸せが実感できたが、それでも喉の奥に何か引っ掛かるような感覚が不安で堪らなかった。


少しだけ熱いシャワーで体を洗い、急いでスキンケアをしてベッドに戻る。

彼はまだ穏やかに眠っていて、それが幸せなんだと記憶に留めていく。


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