融解の方法(13)
隅田さんは本当に大事にしてくれた。
私の気持ちがまだ追いついていないと感じて、ゆっくり関係を作ってくれた。
それは穏やかで安心出来る場所で、少しずつ彼を大事にしたいと思った。
それが愛情か不確かではあったけれど、一緒にいると自律神経の揺らぎが安定して、彼の存在がだんだん私の中で支えになっていった。
「イチハちゃん、そろそろ帰ろうか?」
休み前にご飯を食べて少しお酒を飲んだ帰り道。
そろそろ夏が近づいて少しだけ湿度の高さで身体の重さを感じていた。
「…もう少し一緒にいたいです。」
私は握っていた手に少しだけ力を入れた。
隅田さんは足を止めて私の顔を覗いて、
「ずっとこのまま側にいて欲しいといつも思っていたよ。」
と言って、本当に嬉しそうに笑ってくれている。
私の言葉が間違ってないと安心して、その笑顔を大事にしたいと思った。
私の部屋に一緒帰り、ぎこちなくソファに2人で座った。
テーブルにはコンビニで買った飲み物が置かれた。
繋いだ手からお互いの羞恥心が感じられる。
彼の指先が少し動き、驚いて彼に視線を移した。
少しの間沈黙が続きながら見つめあった。
ほんの少しだったのかもしれないその沈黙のあと、優しく抱きしめられた。
「ずっとこうしたかった。大事で大切すぎて、自分でもどうしていいかわからなったから、本当に幸せ。」
隅田さんは優しく耳元でそう伝えてくれた。
少し身体が離れたと思ったら、大きな手が私の左頬に添えられ、私がその暖かさに寄り添っていると唇が重ねられた。
それは優しく愛情が伝わってきた。
大事に愛おしく何度も私に気持ちを告白するように彼はキスをする。
少しずつ長く深いキスに呼吸が乱れて、少し身体を離す。
再度、しっかり抱きしめられ、
「大好きだよ。」
その切ない甘い声が私の不安を払拭する気がした。
このまま私に余計な事を考える隙が出来ないほど、彼の優しさを感じようと、私からキスをする。
隅田さんは少し驚いていたが、それに答えるように何度も貪るように唇を求め、その唇が首筋に降りてきた。
くすぐったい首筋に意識が集中している間に、ワンピースの後ろのファスナーが器用に下ろされ、彼の少し骨張った大きな手の感触と暖かさを背中に感じた。
少しずれた服の隙間から鎖骨に唇が下りていく。
優しく私を確かめるように何度も私の身体にキスをする。
胸元に唇が落ちる頃にはワンピースがだらしなくはだけ、背中にあるホックが外された。
私に少し緊張が走るのを感じ、彼はまた顔を上げて、
「大丈夫?」
と私を見つめた。
私はコクコクと頷くしか出来ないほど余裕がなかった。
再度私と唇を重ね、また胸元にキスをする。
ブラジャーを肩から外され、反射的に胸を腕で隠した。
その腕を優しくどかしながら私の身体を彼は見つめて、
「かわいいしキレイだから隠さないで。」
と私を抱き抱えて、ゆっくりベッドに私を沈めた。




