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現実にモンスター?ダンジョン?じゃあとりあえず狩りますね。固有スキルと称号で成長チート~サクサクレベルが上がってレベル上げが楽しいです~  作者: スクイッド
現実大混乱編

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合流と発覚とおまけ

……ふう……やっと投稿できました……

お待たせしてしまい申し訳ありません。

「……やっと終わったか」


 それからしばらくしてようやく解放された俺は、自分でもわかるぐらい疲れた顔をしながら体育館を出る。

 そして、そのまま外からトイレに戻って個室で装備を全て外して、【アイテムボックス】の中にしまう。


「……ふぅ……あのままずっとあそこにいるわけにもいかないからな……」


 まあ、とりあえずこれで一安心……

 ……とはならないよなぁ……

 一時の危機は脱したけど現状、絶対に安全というわけでもない。

 またいつ他のボスクラスのモンスターが襲ってくるかもわからない。

 だから、早く対策を練らないとな。

 ……といっても今のところ何も思い浮かんでいないけど……

 まあ、とりあえず今は一旦忘れよう。

 それよりもまずは皆に合流して、今後の事を相談しないと。

 ……後はここまで皆の所に帰らなかった事も誤魔化さなきゃな……

 エスカリアさんが誤魔化してくれてるなら良いんだけど……


「まあ、考えてても仕方ないか」


 俺は頭を切り替えて、【気配感知】を使って感じ慣れてるエスカリアさんの探す。

 さすがにこの助けてきた生徒や先生達も増えたなか、なにもなしで合流するのは難しい。


「えっと……いた」


 俺はすぐにトイレから出て見つけたエスカリアさん達の方に向かう。

 ……エスカリアさん、誤魔化してくれてたら良いんだけどなぁ……

 そんな事を考えながら俺は皆の元に向かうのだった。


 ***


 ……さて……結論から言おう。

 結論から言えば、俺はなんとか誤魔化せた。

 というかエスカリアさんが誤魔化してくれたおかげでなんの問題もなく合流できた。

 まあ、途中、何度かヒヤッとする場面があったけどなんとかなった……と思う。


 まあ、嘘八百、トイレにずっといた、出てきたけど人が増えてて見つけられなかったということをいったら納得してくれた。

 そして、そこには雪奈ちゃんに玲奈ちゃんもいて、二人の無事も確認できたし、ひと安心といったのが現状だ。


「それにしても……なんだっけ、コカトリス、だっけ?なんでそんなのがいきなり現れたんだ?」


 陽介が不思議そうに呟く。


 まあ、いきなりあんなのが現れれば誰だって疑問に思うだろう。


「そんなのわからないよ~わかってるのはいきなりあのおっきい塔が出てきて、おっきい鳥がたくさん出てきて、そのおっきい鳥に乗ってたコカトリスがおっきいトカゲをグラウンドから出したっ事だけだよ~?」


「……つまり今の所あのデカイ鶏がコカトリスって事しかわかってないってことか……?」


「そういうことだね~」


「……ダメじゃん!」


 陽介と早希が話し始める。

 内容はコカトリスの事について。

 俺は実際に戦ったし、話にも出てきたおっきいトカゲがバジリスクって言うのも知っている。


 だけどそれを知ってるのは俺だけだし、それを確認する手段はコカトリスを倒してからバジリスクは消えてしまったから確認のしようもない。


 だからわかるわけ--


「……多分だけど、あれはバジリスク……」


 --が……へ?

 今なんて?

 玲奈ちゃんが発した言葉に俺は一瞬耳を疑い、驚愕する。

 顔には出てないとは思うけど……出てないよな?


 驚愕が顔に出ていないか心配になったけど、誰にも指摘されないし、顔には出てなかったみたいだ。


「えっと……バジリスク?だっけ?なんだそれ?」


 俺が動揺していると、陽介が玲奈ちゃんに顔を向けて質問をする。

 玲奈ちゃんは顎に右手をやり、少し考えるそぶりを見せて口を開く。


「……バジリスク……コカトリスと同じようにゲームとかだと相手を石化するような能力を持ってる……ヘビの王だけどトカゲとかの方がよく見る……」


 ……詳しいね、玲奈ちゃん……

 俺も実際に戦ってるのを見たりしてたし、ゲームとかもするから知ってたつもりだけどヘビの王って初めて知ったんだけど……


「玲奈ちゃんよくそんなこと知ってたね~」


 早希が首を傾げながら玲奈ちゃんに聞く。


「……私にも色々あった……」


 そういうと玲奈ちゃんはどこか悟ったような、なんとも言えない表情をして遠い目をしていた。……うん、突っ込まないでおこう。


 なんとなく……いや、絶対に触れちゃいけない気がした。


 大丈夫、俺は空気を読める男。

 見え見えの地雷原を踏み抜くような愚かな真似は「え?玲奈ちゃんがそういうのに詳しいのって中学二年生の時に「ふふふ……私に相応しい使い魔は……」って言って変な絵を布に書いてた時に色々調べてたからじゃないの?」


 ……踏んだー!?それどころか踏み抜いたー!!!?


 俺は心の中で叫ぶ。


 それにしても雪奈ちゃんの言葉から察するに玲奈ちゃんは中学二年生から発症してしまう病の患者だったのか……

 そんな事を考えながら恐る恐る玲奈ちゃんの方を向く。するとそこには無表情ながら、こめかみにうっすらとだが、青筋を浮かべている玲奈ちゃんの姿があった。


 ……ひぇっ……


「……お姉ちゃん……?」


「……あれ?もしかしてこれって言っちゃダメだった感じ?」


 そして、その状態のまま玲奈ちゃんは雪奈ちゃんに話しかけていた。

 その玲奈ちゃんの状態に気づいた雪奈ちゃんは顔を青くして、震えながら答えて後ずさっていく。


「……陽介、早希……」


「……おう……」


「……うん……」


「えっと皆さんなにを……?」


 俺が二人に声をかけると二人は察してくれたのか、雪奈ちゃんの方に身体を向ける。

 エスカリアさんだけはなにがなんだかわかっていなくて戸惑っているけど、とりあえず今は気にしないでほしい。


「……天誅……」


「イッターイ!!!」


 玲奈ちゃんは雪奈ちゃんの前に立つと、そのまま拳骨を落とす。

 そして頭に玲奈ちゃんの拳骨を落とされた雪奈ちゃんはそのまま頭を抱え込んでしゃがみ込む。


 そして、その雪奈ちゃんの声を聞いた生徒や教師は何事かと雪奈ちゃん達に視線を向けたけど、玲奈ちゃんの表情やらなんやらを見てすぐに目を逸らす。


 どう見ても修羅場です本当にありがとうございました……


 ……さてと……それじゃあ俺達も……


「……黙祷……」


「「……」」


「……えっと……」


 俺達は地雷原を踏み抜いた勇者雪奈ちゃんの最期を見てから目を瞑って手を合わせる。

 そんなエスカリアさんは一人だけ状況を飲み込めず、オロオロしていたが俺達に習ってエスカリアさんも目を瞑って手を合わせる。


 ……ゆっくり眠ってくれ……勇者雪奈ちゃん……


「ちょっと!?私まだ生きてるんですけど!?」




~本編で触れられなかったおまけ~


「そういえば早希もあのデカイ鶏がコカトリスってわかってたよな?……早希、もしかしてお前も……?」


「……陽介~?触れちゃいけないことって……あるよね?」


「アッハイ……すいません……」


※早希はゲーマー兼元病(中2)患者。幼馴染み二人には根性で患者だったことは隠してた。

発覚のパートは書いてて楽しかったですね。

……その代わり、自分にもダメージが……

……まあ、書いてて面白かったんですけど……それに、前までの自分の書き方に戻れてた気がしますね。

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