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現実にモンスター?ダンジョン?じゃあとりあえず狩りますね。固有スキルと称号で成長チート~サクサクレベルが上がってレベル上げが楽しいです~  作者: スクイッド
ゴブリンキングの巣編

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数日後と新しい家族

週間ランキング8位、月間ランキング33位、四半期ランキング90位ランクインありがとうございます。

総合評価2800超えありがとうございます。

「いよっと」


「グギャアッ!」


俺は両手鎌を使ってエリートゴブリン(・・・・・・・・)の首を斬り飛ばす。


「ふぅ………」


今、俺がいるのはダンジョン、『ゴブリンキングの巣』の3階層。

そして俺が進化と転職をしてから既に3日経っている。

進化、転職したのはそれぞれハイヒューマン、ゴースト(亜種)、処刑人と魔導師だ。

まず進化したことでステータスが大幅に上がり、新しいスキルを覚えた。

そして職業が処刑人と魔導師になったことでステータスの上昇値が上がったし、こっちも新しいスキルを覚えた。

ちなみに職業が2つなのは魔法使いが限界までレベルが上がったかららしい。

なにかエスカリアさんとアーニャさんは職業が最高レベルまで上がると体の格やら魂の格がなんたらこうたら言ってたけど俺にはわからなかった。

ただ、どうやら職業を3つ以上持つことはできないらしい。


「ん?」


そこでふと気配感知に反応があった。

数は10体ほどか? 結構速いスピードで向かってくるな。

だけど【気配感知】の反応がおかしい。

2つの気配がそれぞれ重なっている形だ。

そしてしばらくすると現れたのはオオカミに乗ったゴブリンだった。


「おいおいマジかよ」


その様を見て驚く。

今まで見たことの無いオオカミもそうだがオオカミに乗っているゴブリンにもだ。


「ゴブリンライダーってか!?」


「グルアッ!!」


オオカミがこちらに気づき吠えると他の4体と同時飛びかかってきた。


「舐めるな!」


俺はそのまま両手鎌を振り上げ、一気に振り下ろす。

その攻撃で飛びかかってきたゴブリンライダーをオオカミごと真っ二つにする。

そして残りの4体を上がったステータスで強引に体を回転させて蹴りを入れる。

纏めて蹴り飛ばされた3体は壁に激突して動かなくなる。


「ふうっ」


「ガウウゥッ!?」


だが、避けた1体のオオカミは俺の攻撃を警戒していたのかギリギリのところで避け、距離を取る。

ゴブリンはオオカミの上で騒いでいるが、俺もまさか避けられると思っていなかったので驚いた。

「やるな! だけどこれで終わりだ!」


俺は手を前に突き出す。

そして魔力を練る。


「【ウィンドカッター】!」


「ガウッ!?」


俺の手から放たれた風の刃はオオカミの横腹を切りつける。


「ギャアァアアッ!」


オオカミがその場に崩れ落ちると残ったのはオオカミに乗っていただけの槍を持ったゴブリンだ。


「さて、残りはお前だけだぞ」


「ギャヒッ!」


「逃すかよ」


ゴブリンは逃げ出すが俺はすぐに追いかける。


「ギャアァアッ!」


「遅い」


「ギャガッ!?」


逃げるゴブリンの背後に回り込み首を刈り取る。

オオカミがいなかったらこいつはただのゴブリンだ。

ステータスの差からして逃げられるわけがない。

そして首を失った体が地面に倒れ塵になって消えていくのと同時に俺の勝利が確定した。


「【吸魂】」


もう慣れきった感覚だ。

新しくスキルを取得した感覚。

新しく取得したスキルを確認するためにステータスを確認していく。

そして見つけた。


「………【テイム】か」


まあ、名前からしてモンスターを仲間にできるスキルかな?

とりあえず試そうと思い、まだ消えていないオオカミに近づく。


「おい。起きてるか」


「ガルルル」


一応声をかけてみるが起きる様子はない。

仕方ないので指先でツンツンする。

するとオオカミの身体が淡く光り出した。


「うおっ」


驚いて一歩下がるとその光が収まる。

するとそこにはさっきまでの横腹を切られた傷が無くなっているオオカミがいた。


「これは成功なのか?」


俺が恐る恐る触れるとオオカミは目を覚ます。


「グルルッ」


そして俺をじっと見つめてくる。

なんか吸い込まれそうな瞳だな。

しばらく見つめ合っているとオオカミは俺の頬をペロッと舐めてきた。

……かわいいかも。

俺は思わず撫でてしまった。

オオカミも嬉しそうに尻尾を振っている。

俺はそのまま撫でながら【鑑定】を使ってステータスを確認した。


------

名前:なし

性別:♀

種族:ウルフLv.12(テイム)


体力:320/320 魔力:5/5

攻撃:80

防御:30

俊敏:65

器用:5

知力:15

幸運:20


所持SP10

魔法スキル:なし

取得スキル:【噛みつき】

固有スキル:なし


称号なし

------


うん。間違いないみたいだ。

このオオカミは間違いなくテイムできたモンスターだ。

しかもレベルも上がっているし。

俺はもう一度オオカミの頭を優しく撫でる。


「これからよろしくな」


「グウゥン♪」


どうやら懐いてくれたようだ。

良かった良かった。


***


「ただいま~」


ウルフを連れて玄関から入る。

こんな大きなオオカミを街に連れていったら大騒ぎになるだろうから帰ってくるときには抱いて【飛翔】スキルを使って帰ってきたんだ。


「おかえりなさいませ」


玄関から入るとメイド姿のアーニャさんが出迎えてくれる。


「うん。ただいま、アーニャさん」


「グルァッ」


「あら? その子は……」


「ああ、この子ね」


「グルッ」


アーニャさんの視線がウルフに向かう。


「ウルフですか………」


「何か問題あるの?」


「いえ、特にはありません。

ただ珍しいなと思っただけです。テイムですよね?」


「うん。【テイム】のスキルを取得できてさ」


「それはおめでとうございます。お名前はどうしたのですか?」


「名前か………考えてなかったな………ごめんな、名前はもうちょっと待っててくれるか?」


「グルッ」


俺の言葉を聞いて不満げな顔を浮かべる。

そんな表情されても困るんだが………


「ごめんな。………それじゃあ、まずははこの子を風呂に入らせて綺麗にしなきゃな」


「その必要はありませんよ。【クリーン】」


「えっ?」


アーニャさんがそう言うと、俺の腕の中でおとなしくしていたオオカミが光り出す。

そしてさっきまで少し汚れていたた毛並みが銀色に変わっていた。


「汚れを落としてあげました」


「ありがとうアーニャさん。そっか【クリーン】を使えば良かったのか。やっぱり魔法は便利だね」


「いいえ。これくらいしか私にはできませんので」


「それでも助かるよ。本当にありがとう」


「……はい」


顔を赤くして俯くアーニャさんを見てなんだか俺も恥ずかしくなった。

そして俺達はリビングへと向かう。


「あっ、お帰りなさい。カミ………ヤマ様………」


「ただいま。エスカリアさん」


居間に入ると笑顔のエスカリアさんが出迎えてくれるのだが、すぐに俺の隣にいるウルフに気づき固まった。

まあ、それもそうだ。

いきなりモンスターが現れたら誰だって驚くだろう。


「あー、これはですね」


「キャイン」


俺が説明しようとすると、ウルフは申し訳なさそうに頭を下げる。


「大丈夫です。理解しています」


「へ?」


「その子はカミヤマ様の従魔でしょう? だから何も問題はありません」


「あ、はい」


「それで、名前は決めているんですか?」


「いや、まだだけど………」


「そうですか。もしよろしければ私が名付けてもいいでしょうか?」


「え? まあいいんじゃない?」


別に名前を決めるだけだから誰でも構わない。

というわけで俺が許可を出すと、アーニャさんは目を輝かせながら口を開く。


「カミヤマ様!この子の性別はなんでしょうか!」


「え? 確か女の子だけど………」


「分かりました。それでは『ユキ』なんてどうでしょうか?」


「ん~、良いんじゃないか? どうだ?」


「グルッ♪」


気に入ったみたいだし、これで決定だな。


「よろしくねユキ。私はエスカリア・ウタリア・オースター。エスカリアって呼ばれてるわ」


「私はアーニリカ、アーニャと呼ばれています」


「グルッ♪」


二人は自己紹介をしながら順番に頭を撫でていく。

すると嬉しそうな声を上げる。

なんか、みんな仲良くなりすぎじゃないか? 俺だけ仲間外れみたいで寂しいんだけど。


「そ、それじゃあ、新しい家族もできたことだしご飯にしようか」


俺は話題を変えるためにそう提案する。

するとアーニャさんが手を挙げる。


「カミヤマ様、ユキのご飯は?」


「………あっ」


すっかり忘れてた。

ウルフって何を食べるんだ?

まあ、オオカミっぽいからやっぱり肉かな?

肉だよな?

肉だな。


「ごめんアーニャさん、ちょっとご飯作っといて。俺はちょっと肉買ってくる」


「カミヤマ様、買い出しなら私が」


「いや、【アイテムボックス】スキルがある俺が行った方が良いから俺が行ってくるよ」


実際俺が行った方がステータス的にも早いだろう。


「わかりました、行ってらっしゃいませ」


「うん。行ってくるよ」


「行ってらっしゃい」


「ワフッ!」


こうして俺はユキ用の食事を買いに行くため家を出る。


まさかこの世界でモンスターを飼うことになるとは思わなかったな~

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