シュトラス家とユーフラティス家
シュトラス家の秘密が明かされます(⌒∇⌒)
「ルーカス!
お前はなんてことをしでかしたのだ!」
ルーカスは卒業パーティーが終わった後、父である国王、ルイナードに呼び出されていた。
レティシアが送った録画がシュトラス家を経由して、国王の元に届いていたのだ。
もちろん、この録画を見たシュトラス侯爵夫妻は夜からのパーティーには出席せず、国王に録画を直接渡して、見せていたのだ。
「父上!なぜ夜からのパーティーに来てくださらなかったのですか!
あの悪女を追い出し、ダリアとの素晴らしいパーティーに参加していただきたかったのに!」
「お前は何を言っているのだ?
悪女?それはダリア嬢のことだろう。
お前の言う、『いじめた』というはどうやってレティシア嬢ができるというのだ!」
「あいつのことだから、自分では直接手を出さず周りの取り巻きにやらせていたのでしょう。」
「はぁ〜
彼女がそんなことする訳がないだろう。
レティシア嬢は普段同じ学園にいなかっただろう。まさか気づいていなかったのか?」
「では、学園に行かずどこにいたのですか?
王侯貴族は学園に行くことが決まってますよね?」
「彼女は能力が高いため、学園には学籍だけおき学院に通っていた。
卒業パーティーは王侯貴族の社交界であるから参加したそうだ。
婚約者だったにも関わらず、全く知らなかったのだな。
それに、お前は今まで何を勉強していたのだ…
レティシア嬢はこの国にいなくてはならない存在だというのに。」
「なぜあんなやつがいなくてはならないのですか?
四大精霊の加護があるからですか?
そんなものなくても我々には魔道具があるのですから大丈夫ですよ!」
「四大精霊の加護のことは知っていたか。
しかしお前のいう魔道具はどの家が作っているかわかっているのか?」
「最近では商会を持つどの家でも作っているのでは?」
「シュトラス侯爵家だ。
まぁ説明してやろう。
シュトラス侯爵家は元々アクティー帝国の外交の家系であるユーフテラス侯爵家であり、前当主のレナード殿が我々フレーン王国とアクティー帝国の架け橋となってくれた。
そのことを感謝し、お前の祖父である前国王がシュトラス伯爵家とし爵位を与えたのだ。そして、現当主のウィリアム殿がレティシア嬢が作った数々の魔道具の功績を隠すために自分の功績として侯爵に上がったのだ。
もちろん、レティシア嬢はそれを許可している。
アクティー帝国のユーフテラス侯爵家といえば帝国建国からある由緒正しい家柄であり、レティシア嬢の1番上の兄のリオル殿があとを継ぐことになっている。
アクティー帝国との貿易、協定がなくなれば今のフレーンはやっていけない。
それなのにお前はあんな女と一緒になるために冤罪で追放したのか!」
「...っしかし父上!
いくら父上でも、私の愛するダリアを蔑む言い方はやめてください!」
「もういい。レティシア嬢の行方がわかってないのだ。
お前はしばらく反省のため、謹慎とする。何が悪かったのかしっかり考えていろ。」
不満気ながらもルーカスはこれ以上父を怒らせてはいけないと感じ、その場を退出した。
次はまた視点が変わり、レティシアの幼馴染です。