異世界の国
翌日
俺は昨日確認出来た機能の一つ、自動運転を早々に試していた。
自動運転の間、暫くは不安だったので、運転席にいたのだが、何も起きないので和室で窓にしながらゆっくりと優雅な一時を送っていた。
二階で寝ているであろう四人に極力音が響かないよう生活すると、やはり静けさがあってたまにはいいかもしれん、などと思ってしまうのは人間の性か、はたまた俺が疲れているだけなのか。
まあ、それはさておき、そんなわけで、一人のドライブを楽しんでいたのだが、外の風景は相変わらず木々だらけで一週間代わり映えしないままである。この世界には本当に文明らしきもの、有ったとして受け入れられる物なのだろうか。
今更ながらに不安に思う俺であった。
だが、あの冒険者をみる限り、人間としての意思疏通は可能らしい。
そんなこんなで森を抜けようと走り続けていたら、上から四人が降りてきたので周辺のお掃除タイムの始まりだぜ!
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「それで、君たちの国はどこなんだ?」
ちょっとした疑問だったので、聞いてみることにした。
するとアリア、クリス、イリアは顔を見合わせ頷きあった。
「実は、私たちの国は、拾っていただた洞窟からかなり離れた位置にあり、簡単にはいけないんです」
ふむふむ。
と言うことは、少なくともこの世界に国と呼ばれるものは存在すると。
「それで?」
「はい。私たちも一度帰ろうと思っていたのですが、海を渡る必要があって、こんなことをお願いするのは虫が良すぎるのですが」
頼み事か。暇だし全然OKなのだが。
「向こうの国まで、送っていただけないでしょうか?勿論報酬もお支払いしますし、せめてこの大陸の港まででも!」
うん?今さらっとこの大陸ていったか?
と言うことは、他にも大陸が存在するんだな。
「いいじゃない当夜!どうせあんた暇なんだし、こんなかわいい子たちがお願いしてるんだから、送ってあげればいいじゃない!当夜のけちんぼ!」
即OK出そうと思ったがノリスとかいう女神がうるさくて言えなかった。
こいつ、本当に降ろしてやろうか。
俺は、この世界に来て、ノリスに気分を害されたことしかない気がするんだが?
「それわさておき、まあ、送る事態は良いよ、でも俺君たちの国がどの方向にあるのかわかんないよ?いまだに村にもついてないし」
「ああ、それは大丈夫です。エクストラアイテムの『拠点マーカー』で自分の国の方角はわかります」
「「なにそのとんでも装備」」
ノリスとかぶった。
「っていうか、ノリス、マップ使えないのか?」
「は?何言ってんの?私女神よ?そんな力あってどうすんのよ?もしかして当夜ってお馬鹿さんなの?」
こいつ!
俺はノリスの方をつねった後、こいつのことをスルーすることにした。
何かわめいているが、アリアとクリスになだめられている。
でだ、三人を国に送る話
場所が分かるならそれに越したことはないな。
「ていうか、この大陸って、実際どれだけの国があるんだ?」
「え?」
え?
なんだその、コイツ大丈夫か?的な反応は?
何なんだ?知らないとまずいことなのか?なら早々に教えてくれよ、すぐ覚えるから。
いやそもそも、俺がなぜここの位置を把握していないかと言うと、隣にいる使えない元女神のせいであって。
なので俺は、さも当然の様な顔で、三人にもう一度問いかける。
「ん?何かまずいこと言ったか?」
「い、いえ、特にそう言うわけではないんですが」
「な、なぁ?別に悪くないぞ?悪くないが」
「そんな情報量でよくこの大陸に来ようと思ったよね、あんたバカ?」
「「シィー!!」
最後のクリスの言葉に、アリアとイリアが揃って、黙っていろ、と言うジェスチャーをしていた。
そこまでですか。
「と、とりあえずだな。あんたらをお国に届ける話に戻るが、場所がわかるんなら、そっちに向かうから」
「あ、その件はよろしくお願いします」
こうして、三人を国に届けることになった。
つか、最後までこの大陸の事聞けなかった、
まぁ、今後この世界に住んでいれば知る機会もあるだろう、