表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/20

モンスター、葬る

どれくらい経っただろうか。

洞窟をしらみ潰しに回るのもそろそろ飽きた頃、事件は起きた。


急に登り坂になり、洞窟が広くなった。

上りきった先には、人間の1.5倍程あるモンスター、ボブゴブリンがいた。彼らが引きずっていたのは、鎧を着た剣士らしき少女?とローブを着た魔法使いらしき少女?と盗賊系の少女だった。

取り敢えず、ゴブリンを引き殺して、三人をキャンピングカーに入れる。


「おい、こいつら大丈夫なのか?何か血とか出てるけど」


隣で、様子を伺うノリスに聞く。


「大丈夫よ、当夜が三人を入れたり準備している間に、万能薬を使ったもの」

「成る程、ん?いまなんて?」


少しばかり聞き捨てならないことをいっていた気がする。


「だから、万能薬を使ったから大丈夫よ!」


おい。

いや駄目だろ。

使った者に無条件で不老を施す薬とか使ったらアウトだろ。


「おいおい、どうするんだよ。おれ、責任とれとか言われても、とれないぞ」

「大丈夫よ、その時はここに置いていきましょう」


こいつ、悪魔だ。

まあ 、やってしまったものは仕方ない。


「取り敢えず、先に進むか」


ノリスに、三人を風呂入れるように頼んで、運転席に戻る。

一応、モニターを確認し、現在地を確認する。

入った所から記録していて、かなり進んだことがわかる。


取り敢えず、登りになった道を登りきることにする。


それから三時間ほど走ったが、どこも行き止まりで、引き返した。

今日は、ここで食事をとることになりそうだ。

綺麗な空間を見つけて、キャンピングカー停める。


湯を沸かして、カップ麺を食べる。


「やっぱ日本の食品は美味しいわねえ」


目の前には呑気に飯を食うノリス。


「まあ、いっか。やっぱ何もせずに出かける毎日も良いなあ」


今日は、もう疲れたので風呂に入ってからここで寝る。


ノリスと三人を和室で雑魚寝させて、俺は運転席に戻る。何かあったときに咄嗟に対処するためだ。


シートを最大限まで下げ、眠りに着く。



翌日、外は暗いままだった。

いや、洞窟の中なのだから、そうなのだが。


取り敢えず、寒いので暖房を点ける。

朝食に卵を四つ焼き、キャベツを取り出す。

ドレッシングとオレンジジュース用意して、完成だ。


朝食じゃあまり食べる方ではない。

全ての支度が整ったので、出発しようと運転席に向かおうとすると、二階から物音がした。


食事を取るために、移動していた三人が起きたのだろうか?


ノリスと顔を見合せ、ノリスを先に行かせる。


二階へ行くと、首を左右にふって、現状を確認しようとしている剣士らしい格好の娘を見つけた。

髪は赤のロングだ。


「どうやら目覚めたようね」


ノリスが冷静な判断を下す。

見りゃ分かる。


「おい、大丈夫か?」


声をかけると、物凄い勢いで此方に向きかえる。


「…あなた方は?」


うん、物凄く警戒されているのが分かる。


「いや、偶然君達を拾った者だよ」


素直に事実だけを言う。


「拾った?私は確か、ゴブリンロードとの戦いに破れて、それで…」


自分で語っているうちに、思い出したのか、顔が蒼白になっていく。


「お、おい、大丈夫か?」


駆け寄って、肩に手をかける。


「ああ、問題ない。では、私達は後一歩のところで餌にならずに済んだのだな」


餌?ゴブリンと言えば、女性を貶す生き物だと思っていたが。

俺は、ノリスそっとその事を聞く。


「ちょっと当夜、あなたバカなの?それをそれをオブラートにオブラートに包んだのが今の表現なのよ」


成る程、確かにそうなる寸前まで来れば、そうなるか。


俺達は今も怯えている彼女に声をかける。


「えーっと、取り敢えず、名前とか教えてもらってもいいか?」


「…私は、アリスタ、冒険者で剣士をやっている」


「OK、アリスタ、この中にいる限り奴等はもう襲ってこない。安心してくれ」


俺が微笑みながら言うが、相手の顔が優れないままだ。


「ちょっと当夜、そう言うのはイケメンがやるから効果があるの。当夜みたいに平均値の顔じゃダメなのよ?」


そうかもしれないが、こいつに言われると腹が立つので一発殴っておく。


「それで、まあ、俺達はこれから洞窟を出る。此処に居たければ居ていいし、お腹すいてんなら言ってくれ、何かしら用意するから」


コク、っと一度うなずくだけで返答はなかった。

う~ん。


「じゃあ、ノリス、こいつらのこと頼むぜ」

「任せなさい!」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ