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2分間探偵の思い出  作者: 真波馨
CASE4:耳なし芳一の殺人
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問題篇

 

 手足や頭部など、体の一部を切り取る猟奇的殺人は昨今では珍しくない。それでも、今回起きた事件は被害者の名前も相まって風変りといえる。

「被害者は綾野芳一(あやのよしかず)。27歳のフリーターで、アルバイトをしながらバンド活動にも熱心だったようです」

 捜査一課に配属されてまだ日の浅い松雪巡査の説明を受けながら、私は足元を見る。

「このギターが凶器ですか。ボディの一部が血で汚れている」

「はい。バンドメンバーがギターで殺されるというのも皮肉なものですが、それ以上に不可思議なことがあります」

「被害者の両耳が切り取られていること、ですね」

 遺体はすでに搬出済みだが、写真を見れば一目瞭然。綾野芳一の両耳はきれいさっぱり切断されているのだ。その耳は現場から持ち去られている。

「気になる点はほかにもあります。現場からは被害者が蒐集していたネックレスやピアスなどのアクセサリー類がなくなっていて、最初は金品を狙った犯行かと思われました。しかし、被害者の携帯電話やノートパソコンが破壊されていることから、顔見知りによる犯行説も浮上して……何といいますか、犯人の行動がちぐはぐで真意を測りかねます」

 腕を組んで盛大に唸る新米刑事に、私はアドバイスを送ることにした。

「やはり、被害者の耳を持ち去ったことがポイントでしょうね。松雪刑事が今まで集めた情報の中にヒントが隠されていますよ」



Q:犯人の真意とは?

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