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2分間探偵の思い出  作者: 真波馨
CASE26:何を盗んだ?
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問題篇


 捜査三課の轟警部が、初めて私の事務所を訪れたときのことである。忘れもしない、ある印象的な事件について相談に来たのだ。

「ある高級住宅街で、連日窃盗事件が起きていましてね」

 普段は冗談を飛ばすのが挨拶代わりの警部も、このときはしかめ面で吐露していた。

「中には、一度のみならず複数回被害に遭う家も出ています。被害者のうち数人は、治安が悪すぎると引っ越しを考えている始末で。実際、既に引っ越し業者を手配した者もおります」

「犯行は同一犯によるものなのですか」

「可能性は高いでしょうね。ガラス破りの手口、犯行時間が毎度同じなんですわ。犯人は監視カメラの位置や家主が不在の時間までしっかり把握していて、しかも証拠を残さない。加えて、この事件は際立って妙な点がありまして」

「と、いいますと」

「被害者によると、盗まれたものがないらしいのです」

 轟警部は、苦虫を嚙み潰したような顔をして腕を組む。

「しかし、窓ガラスが割られていたり室内を荒らされていたり、明らかに侵入者の痕跡は残っている。目当ての物がなかったのか知りませんが、けったいな犯人です」

 警部の話である点が気になった私は、ひとつの仮説を提供してみた。後に彼がその仮説をもとに捜査したところ、何と犯人が逮捕されたという後日談があるのだが詳しくは別の機会に。



Q:「私」が怪しんだ点とは?

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