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2分間探偵の思い出  作者: 真波馨
CASE2:犯人はブス?
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問題篇


「被害者は村野千斎(むらのせんさい)。今をときめく人気俳優だが、過去には能楽師として活躍していた時期もあったらしい」

 捜査一課の氷室警部補は、床に倒れた男の遺体を顎で示す。芸能人に疎い私でも、その顔には見覚えがあった。すっきりとした端正な面立ちは、亡骸になってもなお気品に溢れている。

「凶器は床に転がっていた陶器製の花瓶。中身は空で、飾り物として部屋に置いていたものだ。それで後頭部を二度、三度と殴打された」

「そんな悲惨な死に方をするほど、彼には恨まれる理由があったのか」

「業界では好色家として有名でな。芸能人、一般人問わず散々遊ばれてボロ雑巾のごとく捨てられた女も数知れず、だ」

 芸能人に劣らないルックスを保持する警部補は、ニヒルな笑みでさらに付け加える。

「それと、気になる証言がもうひとつ。村野は死の直前、隣町に住む友人と電話をしていた。その電話の途中で犯人に襲われたようで、友人は被害者の最期の声を聞いている。それが『犯人は、ぶす』という言葉なんだ」

 不細工な女が犯人、という意味だとしたら随分曖昧だ。

「勿論、犯人を女と決めつけるのは安直だ。というわけで男の容疑者も挙がっている。歴史作家の鳥山兜(とりやまかぶと)は、恋人を村野に横取りされている。村野の付き人をしていた奈須澄人(なすすみと)は、主人から陰湿な苛めを受けていた」

「なるほど。だから『犯人は、ぶす』なのか」



Q:『犯人は、ぶす』の意味することとは?

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