幼少期編 01
都内でITの仕事をしている林 暁 (はやし あき) は眠いのを堪えながら帰宅している最中に前から走ってきた人物が見え当たらない様に避けようとするも近付いてきた怪しい男にドンッとぶつかられ睨みつけようと振り返るつもりが痛みで身体が動かず視線だけ自分の体を見れば、着ていたロングTシャツにベットリと血がついてるのを見て あ、俺死ぬのかな…と思いながらバタリと地面に倒れれば周りから悲鳴が聞こえるも意識が保てなく息を引き取った。
身体が痛く目を開ければシャンデリアらしき物がついている見知らぬ天井が見え思考がついていかず起き上がろうと上半身を起こし周りを見渡せば教会らしき建物の中に居ることがわかるも
「俺、死んだんじゃ…病院ならわかるけどここは…」
自分が寝ていた床を見れば大きな魔法陣らしきものの中にいることがわかれば急いでその場から退こうとするも陣が一瞬で消えビクッと怯えてしまえばその間見た自分の下半身と手が小さくなっている事に気付き戸惑い、自分がどういう状況か判らず焦っていると頭上から声が聞こえ
『起きた起きた!』
『僕達の主が起きた!』
暁は顔を上げ話している人物を見ようとすれば色とりどりの小さな妖精達が嬉しそうに飛んでいて、妖精?!と戸惑いながらその姿を眺めていると目の前に青年の姿をした人物が現れ
『お待ちしておりました、我等が主。私は主が現れるまでこの聖域を守護していた不死鳥。そしてこの子達は各属性の代表の精霊達だ。』
「まって!主って何?!それに俺…」
『主様は神に愛されし子。そして神からの使者とでもいいますか…そして主様に仕えるのが我等の役目でございます』
いきなり突拍子のない言葉に頭が混乱するも、俗にいうこれが異世界転生なのかなと思い少し諦めてしまった。
しかし、これからどうしたものかと思い不死鳥に周りを散策していいかと問えば快い変事をもらい、一緒に同行すると言われれば立ち上がるも服は大人だった時のを着ていた為裾と袖をクルクルと巻いて長さを調節すれば靴は大きかった為裸足でぽてぽてと歩きながら教会を出ようとすればいきなり身体を持ち上げられフワリとした感覚にビックリし
『外は森になっております。素足で出れば綺麗な足が傷ついてしまいますゆえ、御不快かと思われますが、怪我のない様私が運ばせて頂いてもよろしいでしょうか?』
不死鳥の言葉に確かに怪我して消毒する道具とかも無さそうで痛い思いするのはやだなぁと思い申し訳ないけど連れてってもらおうと小さく頭を下げ
「おねがいします」