自己管理できない人
生徒会室での、生徒会引退式も終えた。
放課後の時間に余裕ができた。
要、関口君、渡辺さん、早蕨さんと図書館に行き勉強する事になった。
図書館に行くと、兄が彼女と図書館デートをしていた。
一緒に図書館併設のカフェでお茶を飲もうと誘われた。
コーヒー1杯200円、バニラアイスを乗せたコーヒーゼリー200円。
もちろん、女子4人が頼んだのはコーヒーゼリーだ。
要に「育ちすぎるといけない」と言って半分とられた。
代わりに要のコーヒーをコップに入れて半分くれた。
要から、コーヒーゼリーを一口分けてもらった関口君が
「一条牧場の品質管理は厳しいなあ」と言って笑っていた。
その日は何事もなく終わったけど、話を聞いていた人がいたようだ。
ある日、女子トイレでヒロインにつかまった。
「みんなに聞いたんですけど、一条君にダイエットの管理をさせてるって本当ですか?そんな最低限の自己管理が出来ないって受験生としてどうなんですか?いいかげんにしてください」と言われた。
まあ、ごもっともである。
頼んだわけではないけど中学入学以降、要がこまめにチェックを入れ、
叱咤激励してくれるおかげで私は程よい体形を維持できている。多分。
ただねえ、本当に頼んでいるわけじゃ無いのだ。
時には私だって、誘惑の赴くままに食べたい時だってあるのよ。
甘い物とか甘い物とか甘い物とか。
うーん、もやっとする。
トイレを済ませた渡辺さんが「今、凄い事を言われてたね。吹き出しそうになっちゃった」と言った。
家に帰って、兄にその話をした。
「確かに言ってることはごもっともなんだろうけど」と言った後に、
「余計なお世話だよね」と笑って言った。
要が自主的にやっている事であり、それが私にとってはありがたい事であり、
誰も困っていないのだ。




