第5話 詮索しないギルドマスター
今日も一の鐘で目覚め、身だしなみを整えてナナコルと朝食をとってから、ギルドへと出発した。
ギルドの受付に向かうとユミルは不在で、隣の席にいた受付嬢が、
「私はユミルの同僚のミミンです。お手間を掛けますが、ギルドマスターからお話がありまして、二階の応接室でお待ちしております」
と告げてきた。
言われるまま応接室に入ると、ユミルとベテラン冒険者風の男性がソファに座っており、腰掛けるように促された。
男性はおもむろに、
「君たち二人の初日での凄まじい納品とレベル上げを聞いて、少し調べさせてもらった。だが、分かったのは教会の関係者だということだけだった」
と話し、
「特別な事情がありそうなので、これ以上の詮索はしない。引き続き冒険者活動を頑張ってほしい」
と言って、握手を求めてきた
ユミルは立ち上がって、
「以上でお話は終わりです。お手間を掛けました」
と告げてから受付へ戻り、
「今日も常時依頼でよろしいですね」
と言って僕たちを送り出してくれた。
前日に話していた通り森の奥へ進むと、大きな木の陰にリトルボア二匹と、ビッグボア一匹がいるのを見つけた。
僕がビッグボアに炎をまとわせた槍を構えて突進すると、リトルボアが守るような位置に移動したが、いつも通り一撃で倒し、続けざまにビッグボアに槍を突き刺した。
さすがに一撃では倒せず、僕はいったん下がる。
もう一匹のリトルボアには、ナナコルの放った水の玉が命中した。
倒れるリトルボアを飛び越えてくるビッグボアに槍を向けると、カウンター気味に突き刺さり、今度は倒すことができた。
魔石採取と解体を行うと、予想通りこれまでより一回り大きい魔石と、倍近い量の肉がアイテムボックスに収まった。
その後も森の奥を探索し、リトルボア二十匹、ビッグボア三匹、さらにボアリーダー一匹を討伐することができた。
ボアリーダーはさすがに巨大で防御力も高かったが、ナナコルの魔法を何発も叩き込み、僕の槍を何度も突き刺して、ようやく倒すことができた。
ギルドへ戻り、受付のミミンに納品を頼むと、その肉の量に目を丸くし、とくにビッグボアとボアリーダーの肉を見て、
「上位まで狩ってきたの?」
と声を上げ、
「なるほど、これはギルマスに報告が必要だわ」
と苦笑していた。
納品後、いつもの通り教会に戻り、食事と入浴を済ませて就寝した。




