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ノートをコピーしていただけなのに、異世界で《複写》が実は最強でした 〜鑑定したものをすべて写し取る少年と専属女神の冒険譚〜  作者: 輝山 軽介


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第1話 ノートをコピーしていただけ、のはずでした

「頼む」


 幼なじみで同級生の秋月飛鳥あきづきあすかに手を合わせ、


「神様、仏様、飛鳥様。お願いだからノートをコピーさせて下さい」


 と拝むように頼み込む。


 だが、


「いつのテストでも、私のノートで勉強しておいて、私より良い点数を取るから嫌!!」


 などと、よく分からない理由で断られた。


 最終的に、一緒にテスト勉強をすることと、テスト後にケーキを奢る約束をすることで、どうにかノートを借りることができた。


 二人でコンビニへ移動し、二冊目のノートのコピーを始めたときだった。

 コピー機の蓋を閉じ忘れたかと思うような光が見える。


 ――いや、それどころではない。


 それよりもずっと、白く眩しい光を浴び、僕は意識を手放した。


「クラマさん、ご気分はいかがですか?」


 そう聞かれ、目を開くと白い肌の女性が目に入った。

 一瞬、飛鳥かと思ったが、


「私はクラマさんの転移担当女神、ナナコルと申します。しばらくお付き合い下さい」


 そう言って、丁寧に頭を下げられる。


 それから、横に腰掛けていたナナコルの爺ちゃんと名乗る男性から、僕が異世界に召喚されたことを告げられた。


 二人を質問攻めにしたが、答えてくれたのはほとんどが爺ちゃんの方だった。


 今回の僕の転移は、勇者召喚ではなく、新人女神であるナナコルの初召喚を、爺ちゃんが見守りながら行うお試しだったらしい。


 この世界には召喚はあるが、元の世界に送り返す送還は存在しない。


 魔法とスキル、レベルアップの概念があり、ステータスは教会の本部や支部、出張所などで、神官に頼めば確認できる。


 魔法属性には火、水、土、光などがあり、スキルには戦闘から錬金、調理まで様々あるが、爺ちゃんもすべてを把握しているわけではないという。


 ここまで聞いたところで、自分のスキルは何があるのだろうかと考えた瞬間、目の前にウィンドウが開いたような感覚があった。


 クラマ

 レベル:1

 スキル:複写

 ギフト:鑑定

 魔法属性:なし


 先ほど聞いた話では神官の仕事のようだと思い、爺ちゃんに複写スキルを得たと告げる。


 驚いて顔を見合わせる爺ちゃんとナナコル。


 グラバル

 レベル:88

 スキル:神通力

 魔法属性:全属性


 ナナコル

 レベル:58

 スキル:召喚

 魔法属性:火・水・光


 と読み取れた瞬間、『複写しますか?』という声が聞こえた。


『はい』と答えると、『全複写します』と返ってくる。


 目の前の爺ちゃんに「もしや、儂らのステータスまで見えているのか」と聞かれ、小さく頷くと、盛大に頭を抱えられた。


 爺ちゃんによると、ギフトというのは勇者召喚など特別な場合にしか発動しないレアなもので、今回はナナコルの初召喚のボーナスかもしれないという。


 他人のステータスが見えてしまうのは仕方ないが、絶対に他言無用だと釘を刺された。


 肝心の複写スキルについて尋ねられ、前世では紙に書かれた内容を別の紙に写し取ることだと答える。


 もしかしたらと思い、ナナコルの持っていた杖を注視すると、


 女神の杖

 レア度:S


 と表示され、『複写しますか?』という声が聞こえた。


『はい』と答えると、『全複写します』。


 次の瞬間、僕の手にナナコルのものと寸分違わぬ杖が出現した。


 ナナコルは慌てて自分の杖を確認し、爺ちゃんはこれまでで一番大きく頭を抱えた。


 鑑定で認識できたものは、すべて複写できるらしい。


 その後、爺ちゃんが神通力を使って僕のステータスを確認すると、複写スキルの使用によってレベルが50まで上がっていることが分かり、盛大にため息をつかれた。

皆様の応援があっての超低レベル執筆者です、応援・感想をよろしくお願いします。


「カクヨム」様でも連載しております。

こちらでは再校正しながら投稿しますので、洗練された文章をお望みの方は「小説家になろう」様を、早く読みたい方は「カクヨム」様をお勧めします。

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― 新着の感想 ―
複写スキル、面白い物語の切り口ですね。どんな存在もコピーできるなら無双してしまうしかない。ブックマークさせていただきました!
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