幕間・② 「あなたと共に歩く物語」
『世界を読む者へ ― 三者が進む道に、あなたもいる』
物語は、常に三人だけで進んでいるように見える。
雷を背負う朔夜。
白い光を宿す蓮。
霧の少女。
しかし、少しだけ視点を変えてみよう。
この世界のどこかで、
彼らの選択を見つめている“第三の視点”があることに。
その視点とは――
ページをめくっている“あなた自身”だ。
■ 一、物語を読むという行為は「観測」であり「干渉」である
これは作中の世界に寄せて書くが、
あなたがこの物語を読んだ瞬間、
世界の位相の一部が変わっている。
キャラクターをどう感じたか。
誰を応援したか。
どこが印象に残ったか。
それらはすべて、
作品世界の“解釈の幅”を変える。
物語というのは、
作者だけでは完結しない。
語る者と読む者が揃って初めて
“世界が完成する”。
今、第四部の“支配”という巨大なテーマの前で、
読んでいるあなたが感じたことは、
実は朔夜や蓮たちが
「何を手放せず、何を守りたいのか」
を形作る力の一部になっている。
■ 二、これは戦記であり、あなたの物語でもある
戦記というジャンルは本来、
“遠くから見下ろす視点”で描かれることが多い。
しかしこの物語は違う。
あなたは朔夜の痛みを、
蓮の葛藤を、
少女の孤独を、
すぐ隣で感じている。
これは偶然ではない。
この作品は最初から、
「読者を物語の当事者にする構造」
で書かれている。
表(桜花)
裏(黒鋼)
幕間
この三者が揃って、
ようやく“世界”になる。
だからあなたが立ち止まる場所は、
朔夜が立ち止まる場所であり、
蓮が選択に迷う場所でもある。
そして今、
彼らは世界そのものと対峙している。
その選択を、あなたにも“見届けてほしい”。
■ 三、三者の覚醒は、読者の覚醒でもある
朔夜が雷を振るうとき、
蓮が世界の構造をねじ伏せようとするとき、
少女が存在理由の呪いを破ろうとするとき、
読者はそこに“共鳴する部分”を見つける。
誰かを救いたい
誰かを守りたい
自分の弱さを認めつつ、それでも進みたい
運命に逆らいたい
正義に縛られたくない
これらの感情は、
作中人物だけのものではなく、
読んでいるあなたが日常で抱えているものと重なる。
だから、三者の覚醒は
あなたの中の何かも揺らす。
第四部で“支配”という大きなテーマを出したのは、
読者自身が抱えている
「どうしようもないものに縛られた経験」を
物語として昇華できるようにしたかったからだ。
■ 四、この章の目的は「あなたを物語の中心へ連れていくこと」
整理のための幕間ではあるが――
それ以上に、この回の本当の目的はただ一つ。
あなたに、三者と同じ“場所”に立ってほしい。
朔夜が雷を振るうとき、
その雷が照らしているのは
あなたが抱えている恐怖の影かもしれない。
蓮が世界の支配を拒むとき、
それはあなたが日常で感じた理不尽への反撃かもしれない。
少女が「外へ出たい」と願ったとき、
それはあなたが閉じ込められた時期の叫びかもしれない。
だからこの物語は、
あなたと一緒に進む。
■ 五、そして次のページから、物語はさらに深く潜る
境界は開く。
世界の支配構造は剥き出しになる。
三者の位相は完全に同調する。
そして――
あなたは、その瞬間の“目撃者”になる。
これは戦記であり、群像劇であり、
同時に“あなた自身の物語”でもある。
この幕間は、
そのための準備として置かれた。
ここから先は、
いよいよ世界と物語があなたを引きずり込んでいく。
どうか、この先も共に進んでほしい。




