別れ①
「出逢い」があれば、「別れ」があるのが人生だ。ここでは、「別れ」について語っておこう。学生時代の友人や先輩、後輩との別れ。学校の先生や、バイト先の上司や同僚との別れ。様々な別れがある。
私が特に印象に残っている最初の別れは、「家族との別れ」だ。私が高校生の頃に、父方の曽祖母が亡くなった。九十歳を超えていた。天寿を全うできたのだろうと私は思っている。「戦争」を経験したことのある、現代では数少ない人だった。「もっと話を聴いておけば良かった」と今は思っている。もしかしたら、聴いたとしても話してくれなかったかも知れないが。父方の親族は多い。私が育った所よりも、田舎だ。町と言うよりかは、村と言った方が正しいだろう。そんな所だったので、盆や正月には親戚一同、毎年集まっていた。祖母が作ってくれた料理が食卓に並んでいたが、それだけでは無く、小料理屋さんのオードブルも同時に並んだ。それを親戚一同、皆で囲むのだ。食事をし終わった後には、大人達が花札を楽しんでいた。時々仲間に入れてもらっては、私も遊んだ。曽祖母が米寿を迎えた際には、「赤いちゃんちゃんこ」を着て貰い、皆でお祝いした。米寿なのに赤いちゃんちゃんこだったのは、相応しい品を揃えるのが面倒だったのだろう。曽祖母との別れは、私が高校生の頃だった。学校へ行っている最中に、訃報の連絡が入った。高校生だったので、学校の制服を着用してお通夜やお葬式に参列した。曽祖母の最期の姿は、綺麗だった。「おくりびと」に化粧をしてもらったのだろう。おくりびとと言うのは、「納棺師」のことである。納棺師が題材の邦画が、2008年にヒットを起こした。火葬場に行ったのも初めてだった。「骨上げ」の儀式を、人生で初めて行った。




