1話 その名はスーパーつよつよソードⅡ
俺は21歳になる「カンタ」。大学に通っている。コンビニバイトをしていて、生活費をできるだけ節約し、後はスマホゲームに課金する。
ところで、最近すごい事実を発見したのだ!これをするだけで、食費がめっちゃ浮く!まずは白米を茶碗一杯用意する。その上にチーズをのせ、マヨネーズをかければ完成!安いし、すぐ作れるし、なにより、そこそこウマい!
よし、今日はもう寝るとしよう。あしたは限定イベントが朝の5時半から始まるからな。思い切って大学も休むぜ!
次の日
「んー、何時?」
手元にあるはずのスマホを探すが、なかなか見つからない。ていうか、慣れない洗剤の匂いがする。
目を開けて周りを見渡してみると、俺は洋風な室内にいた。
???「あっ、起きた?ジェニファー。ついに出発の日ね!」
俺「はっ?」
知らない少女が話しかけてきた。なんか、某青いスライムが出てくるゲームにいそうだな。ていうか、出発って何のこと?
俺「あ、えっと〜、誰ですか?」
「何言ってるの?妹の名前を忘れるなんて、おかしくなったんじゃないの?私はソフィア。忘れないでちょうだい!」
誰だよ.....。動揺を隠しきれないまま、とりあえず部屋を出た。
ソフィア「でも、兄ちゃんついに出ていっちゃうのね。寂しくなるわ。」
俺「えっと、何するんだっけ?」
「えぇ?何も覚えてないじゃない?頭でも打った?先月、村長に言われたでしょう?封印を解かれた魔王がまた世界を支配しようとしてるの。その魔王を倒す勇者に、あなたが選ばれたのよ!」
あー、こう言うのって、スマホゲームに入り込むっていう展開がきそうなもんだけど、まったく関係ない異世界に送り込まれることってあるんだな。
んで、装備ってないの?謎の帽子と白いシャツだけ?ズボンに関しては短パンだし。これまでなんの説明も受けてないけど、何すればいいんだ。物語として最悪の展開すぎだろ。
「おーいっ!おーいっ!」
村を出て、山道を歩いていると、隣の草むらから声がした。声の元にいくと、さっびさびの剣が落ちてた。
剣「なあ、お前あれだろ。村長に頼まれて魔王倒しに行くやつだろ。あの、こんなところいるの嫌だから、その冒険に連れてってくれよ。」
俺「嫌だよ。キミ誰だよ。なんで喋れるんだよ。」
「とりあえず拾ってみろって!なんか起きるから。」
渋々拾ってみると、なんと錆がみるみる消えていき、綺麗な片手で持つタイプの剣になった。
「この先にモンスターいるから、戦ってみようぜ。俺の剣のチカラがあれば、一発で倒せるぜ!」
進んでみると、青いスライムがいた。これ以上説明するとやばそうなので、後は読者様の想像に任せる。
「うわぁぁぁっ!変なのがいる!キモッ!」
「お前臆病だな!手伝ってやるから、俺の名前呼んでみろ!」
「お前の名前教えてくれよ!」
「我が名は『スーパーつよつよソードⅡ』」
「うわぁ名前ダサぁ。まぁいいか、轟け.....」
「ううん、轟けじゃない。ガンバれ。」
「ガンバれか、ガンバれ、スーパーつよつよソードⅡ!」