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0022 石破首相の [戦後80年所感]

為政者やメディアに対する批判が含まれるため、読者によっては

不快な内容があります。



2025年10月10日 石破首相が内閣総理大臣所感を発表しました。

全文は、[首相官邸ホームページ] で読むことが出来ます。


全て読みましたが、「戦後から80年の節目だから出してみただけ。」と

言うのが素直な感想です。難しい言い回しがなく読みやすかったです。


エッセイであるならば、所感の内容に問題はありません。

しかし読み進めるうちに、一国の首相が出す所感としては「だから?」と

感じました。現状で、首相として執れる選択は多くありませんので

仕方ないです。

私(受け取り側)の捉え方かもしれませんが・・・



(はじめに)・(大日本帝国憲法の問題点)・(政府の問題)

・(議会の問題)・(メディアの問題)・(情報収集・分析の問題)

・(今日への教訓)等の項目があります。


「戦前はこうであった。」と云う事を主眼にして書かれています。

しかしながら、「80年前である戦前の状況こうでした。この項目が

問題となっていました。」の羅列に何の意味があるのでしょうか?


今日を生きる私達に必要なことは、「かつて戦前はこれらの問題が

ありました。しかし、敗戦したことにより、戦後は社会構造が

その反省からどのように変わったのか。そして現在も進んでいる、

各種の諸問題はどのようなものがあり、それらの対策や案があり

日本国民に提示して納得していただくことが必要です。」

そして、「最終的には、日本国の未来はどのような国を目指すのか?

周辺国家・世界諸国とはどの様な関係を構築・維持等していくか?」の

視点がバッサリ抜けています。


[国家100年の計] を考える為政者は、戦後80年経った今の時代では

日本から絶滅したのでしょうか?



(はじめに)

荒れるもとであった50年・60年・70年の談話を引継ぎを行う旨が

書かれています。今までの談話が良い悪いでなく国家としての一貫性が

保てたのは良いです。


「 [総力研究所]・[秋山機関] の予測では敗戦は必然であった。」との

記載がありました。この敗戦は1941年から1945年にかけての戦争を

言っているのかな?判断できないので、各予測のレポートを

読んでみたいと思いました。


大日本帝国は、1941年の前から中国大陸に於いて、各事変の対応で

人員と予算をつぎ込んでいました。また、朝鮮半島・台湾・満州国に

対しても、経済の発展のために人員と予算を出していました。

ここに、大日本帝国とアメリカが交戦した時の、双方の国力・経済力の

差がどのようになっているかを考えれば敗戦の結論に行きつくでしょう。


特に結果を知っている私達からは簡単なことです。



話は逸れますが逆に、それ以前の日清戦争・日露戦争に於いて予測で

日本が敗戦するレポートも在ったと考えます。

ただ戦争が終わった時点で、都合が悪い悲観的なレポートを書いた方は

閑職にまわされて、レポートは廃棄したと思います。

清・露西亜共に、日本のほうが国力・経済力 両方共に弱かったですから。


2つの戦争以降は、悲観論より楽観論を唱える方々が増えたことは

容易に考えられます。

勝ってしまったがために、中国大陸と同時にアメリカとでも片手間の

戦争で行けると驕りが出たのでしょうね。



(大日本帝国憲法の問題点)

帝国憲法の制度が悪かったんだ。軍部のせいで戦争に負けたんだと

いうことが、ひたすらつらつらと書かれています。


国家運営の当初は元老が指導していたことについても書かれています。

元老たちがいなくなったので、暴走したというニュアンスです。


大日本帝国憲法は、明治23年に発布され、大正、昭和21年までの

56年間使用されてきました。

その間に、日本は日清戦争・日露戦争・第一次世界大戦・中華事変

・満州事変・第二次世界大戦 等、数多くの戦争がありました。


この中の第一次世界大戦までは、国家運営は比較的スムーズに

行われていました。


所感では元老が運営したことが良かったと言いたいようです。

「それを良しとするならば、民主主義を否定してローマ帝国のような

元老院のような哲人政治を進めたいとでも言いたいのかな。」

・「今も続く、日本国憲法での民主主義の否定にもつながるな。」とも

とれました。



憲法の運用方法が失敗したのを「大日本帝国憲法が問題点」と、

話をすり替えているようでした。



(政府の問題)

統帥権の問題に触れています。


「政党の間で、政権獲得のためにスキャンダル暴露合戦が行われ、

政党は国民の信頼を失っていきました。」と「ロンドン軍縮会議」

・ 「美濃部達吉氏の天皇機関説に係る政治問題。」等について

書かれています。


国民の信任を失ったことは書かれています。

しかし、スキャンダル暴露合戦という言葉になっていますが、

当時、国民は塗炭の生活の中にいたのに生活向上させることなく、

政治家は不正や汚職を繰り返しました。

「政治家の意見だから、隠したいのはわかるよ。」と頷きながら

読み進めました。


「ロンドン軍縮会議」・「天皇機関説」は手続きを進めていれば

回避できた内容です。ただの足の引っ張り合いです。



(議会の問題)

「戦前の議員除名問題」と「政治家の暗殺」等書かれています。

暗殺は政治家のみならず、軍人も被害を受けていました。

あたかも政治家のみが、被害を受けたことを強調するのは

違和感が残ります。話をまとめるために除いたと思いたいです。


最終的に国民の生活向上に寄与したのは、軍部でした。

軍部には、食べるために志願した人も多くいました。

また、政治家に失望して軍部ならば、良くしてくれると国民が

期待した旨は濁してあります。



(メディア)

戦前の話ばかりで、現状と未来の展望は書いてません。

今後の国家運営に対する牽制ではないかと穿ってしまいます。


戦後メディアは、[社会の木鐸] とかつて言っていました。

自ら特権階級と認識しているのか、以前、記者クラブに

フリージャーナリストを入れることを阻止していました。

権力者を監視している建前のある権力者です。

最近は、建前すら見失ってきたようですが・・・


今やSNSで誰もが発信者になり、過去のような誤魔化しが

効きにくくなりました。SNSが全面的に正確で正しいわけでは

ないですが、同様にメディアも正しいわけではありません。

受け手である、私達は報道がどのような意図があるのか

何を目的としているのかを考えなければなりません。



(情報収集・分析の問題)

「普通に情報収集は必要ですよね。」・「分析は客観的かつ第三者的な

視点から見ようね。」・「会談時に基本的確認しようね。」という

国家の基本方針を相手国に伝える事を怠った内容が書かれています。



(今日への教訓)

文民統制シビリアンコントロールについて強調されていましたが、「民間人だから正常な

判断を下せる。」と考える事こそが硬直化した意見ではないかと思いました。

兵器が好きな [なんちゃって軍師] が組織のトップに立った時は国家としての

悲劇です。日本国民の生命と財産を預けているのですから。


ポピュリズムの話が出てきましたが、民主主義そのものがポピュリズムでは

ないかと・・・。現に最近の選挙では公約として出来もしない事ばかり掲げる

党が多すぎます。「政権を執らないから。」・「国家運営しないから。」

・「責任は取りたくないから」それらが幅を利かせた結果が、85年前の

状態に至ったと皮肉かなととれました。



メディアは、自らの責任を問われない立場にいるため、かつての

軍部よりひどく暴走しています。他者に強要する自浄努力も

働いていません。

国が主導することになりますが、対策として 新聞・雑誌の記事は

全て氏名を表示し責任を負わせる要にする。

映像媒体は、全ての記録を保存して日本国民共通の財産として

図書館のような施設をつくり、閲覧・後の時代に検証できるように

するべきである。

権力を監視するものも、権力を持ちえるので必要であると思う。



情報収集・分析の問題は、少し前ならば日本国憲法に於ける通信の

自由に引っかかると一部騒いでいたと感じました。

80年以上前の事実の羅列ですから今回は騒がれないようです。

ただ、現在のグローバル化による情報伝達の速度と違う事を無視した

内容で「なんだかなぁ。」と言う感想しか出ません。



戦争へ至る過程は、机上での過去ですら知らない者達が主流に

なった時につくられます。かつて大日本帝国は国家総動員してまで

戦争を遂行しました。その当時、亡くなられた方々の関係者には「国家の

礎に成った。」として納得するよう説明していました。日本国になってから

それらを蔑ろにして数十年経っています。



戦争に関する記憶の風化が危ぶまれているからこそ、本当の意味での

日本国の戦争記念館が必要になってきます。



今回の80年所感は、全体的に「大日本帝国憲法が悪い。」・「軍部の暴走が

悪い。」 の他責思考を主眼にして作成されたようしか受け取れませんでした。

両方共、組織として残っておらず、関係者も少なくなっているので、

叩きやすく反論されない事を念頭に置いた意見ととれました。

将来への展望もなかったので、「此れは何だろう?」・「誰に向けて

書いたの?」という感想でした。

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