プロローグ
寝取られが好きだ。
寝取られ好き好き大好きうーどっかーん!
寝取られのためなら死ぬし、寝取られのために生きる寝取られが好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで堪らない超寝取られ大好き人間。
それが俺、杉原学という男だった。
NTRとは、俺の魂に刻まれた性癖そのもの。
生まれると同時に背負った業であり、祝福でもある。少なくとも俺は自身のNTR好きという性癖を100%全肯定で受け入れてるし、NTRとともに歩む人生に不満など一切ない。むしろ誇らしいとすら思っているが、ただ一点だけ問題があった。
それは、彼女がいないということ。
現在、俺は高校二年生。思春期真っ盛りであり、クラスの男子たちの話題も大抵恋愛だの女絡みのものばかりだ。もちろん女子からもやれどのクラスの男子がイケメンだとか、この前見た動画の男の子がすっごい好みで~なんて話はよく耳にする。
だが残念なことに、俺自身には浮いた話は全くない。
ほんとにない。まるでない。ないったらない。言ってて泣きそうになってくるくらいに全くなかった。
一応言っておくが、女の子の知り合いはいないわけではないぞ。
幼馴染の女の子はギャルゲーのメインヒロインを張れるくらい可愛くて、学校一の美少女とすら呼ばれているし、他にもドスケベシスターやアラサーロリやその他諸々の女の子との繋がりはある。
だが、彼女はいない。知り合いはいても、彼女はいない。
何故だろう。日頃から「女の子と付き合ったら、その子を速攻で陽キャさんに寝取られてそのイベントを糧にひとりで惨めに自分を慰めつつ、最高に最低な生涯を送るのが夢なんだ!」と、人目をはばからず公言しているのがいけなかったのだろうか。
いや、だがそんなことはないはず。だって、自分に正直に生きていったいなにが悪いというのか。
俺自身は特にイケメンでもなくかといって不細工というほどでもない、ごく平凡な顔立ちをした、これといって特徴のない男だ。
性格だって同様で、面白いところは特にない。ただ寝取られが大好きというだけの、どこにでもいる普通の男子だ。
そこら中で女の子を寝取りまくりモテまくりの陽キャさんとは、格も中身もなにもかもが違う。
陽キャさんに勝てるとはまるで思ってないし、むしろ負けて彼女を寝取られたくてたまらないくらいなのだが、そのためにはやはり彼女がどうしても必要だ。
だから俺に出来ることを全力でしているつもりなのだが、やはりモテない。ほんとに何故だろう。困った。このままでは、彼女が出来ないまま高校を卒業することになる。
まだ卒業まで一年以上時間があるとはいえ、このままズルズルいくのが目に見えていた。
だが、焦りが日に日に募っていたある日――俺は生まれてきた意味を。そして、運命《レンタル彼女》を知った。
寝取られ大好き主人公の長編となります。よろしくお願いいたします。
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