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異世界ヒーラー世界を治す  作者: 桂木祥子
8章 悪念浄化編
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浄化作戦 3

感想、評価お待ちしております!!

誤字報告ありがとうございました!


通路は地下を掘ったものから、天然の洞窟のような岩肌がごつごつとしたものに変わっていった。左右にゆるやかに曲がりながら下っていく。魔物が集まっている広い空間はどうやら本当に天然の洞窟のようだった。


大空間への入り口には古い扉があった。


ミキストリアは部隊に突入の準備をさせる。


「祥子は後方でバリアと、レイチェルが回復魔法を使う際のトリアージをお願いしますわ。ヤーキスは収納を使った連絡ね」


ミキストリアは後方に残る祥子達にも役割を割り振っていた。一旦先頭に入ると伝令を通しての作成行動の変更はなかなか難しいが、収納による連絡をミキストリアは試してみるつもりでいる。収納を使うとはいえ、いちいち指示を書いて居られないので、進む、止まる、下がるなどの基本的な動きを表す青石、赤石、白石をやり取りする。単にそれだけであるが、それでも指示を全体に行き渡らせることができれば十分効果がある。それをヤーキスを中心にやり取りする事にいていた。


また、ミキストリアは浄化の杖の<攻撃の聖属性化>を自力で試してみるつもりであった。


準備ができると、ミキストリアはセリナとともに入口付近まで歩を進めた。ライト魔法の明かりの中、騎士、魔術師たちのやる気は十分のようであった。


(魔法はイメージ。わたくしが強くイメージできればできるはずですわ。ライトニングは光。光は浄化。浄化の杖の効果をライトニング魔法に乗せることは不可能ではない。やってそれを証明するのです、ミキストリア)


扉の横まで来たミキストリアは自分に活を入れると隣で見守るランスに目線で合図を送る。ランスは頷くと、配下の騎士に扉を蹴破らせた。ミキストリアは一瞬、顔の半分程度をだして天井の高さや空間の広さを読み取って壁際に戻った。


魔物からの攻撃はなかった。扉を開けるなり一斉に攻撃が来るかもしれないと構えていたが、それは杞憂であった。ミキストリアはサーチで敵の位置を再確認するとのろのろと近づいてくる敵の前衛に向けてライトニング魔法を放った。


「<ライトニング>!」


確認のために、MP少なめの威力を抑えた「通常版」であるが、その補完のために小声で詠唱する。ライトニングは狙い通りに前衛のスケルトンにヒットしてその動きを停めたが、予想通りに、スケルトン相手ではダメージとはならず、スケルトンはまたこちらに向かって歩いてくるのだった。


(ここからが本番ですわ!)


「<ホーリーライトニング>!」


ミキストリアは、同じスケルトンを狙って聖属性を乗せたライトニング魔法は、同じく威力を抑えたものであったが、スケルトンはその場に崩れて動かなくなる。


(上手く行きましたわ!)


サーチ魔法で聖属性化が成功したことを確認したミキストリアはセリナとランスに目線で合図を送る。セリナが浄化の杖を握りしめるのを見たミキストリアは、手加減なしで次の魔法を放った。


「<マルチプル ホーリーライトニング>!」

「<ストーン ウォール>!」

「<ストーン ウォール>!」

「<ストーン ウォール>!」


ミキストリアの多弾化した聖属性版ライトニングに続いて、周囲の魔術師が入口の先に土壁を作る。これは騎士が突入する際の隙をなくすためであった。


「突入!」


ランスが声を張り上げると、ミキストリアを追い越して騎士と魔術師が小走りに入口をくぐっていく。その先には土壁が広がっているはずである。


「前衛から中盤までの敵は排除完了!」


突入した騎士が大声で状況を伝えてくる。


「班ごとに1体を仕留めろ!」

「リッチの動きに注意を忘れるな!」


ミキストリアは、近づいてきた祥子にうなづくと、扉を潜って騎士達の後を追った。



読んだいただき、ありがとうございます。

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