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礼美編7

「 いちごちゃん、今の形勢教えてよー」

舞は礼美とカズの対局の内容を尋ねた。


「 今はカズが優勢ね、イメージだけど6対4くらいかなぁ」


「 ふーん・・・6対4がどれくらい有利か分かんないけどやっぱカズ強いんだねー」


「 そだねぇw分かりやすい例えが分かんないけど将棋ソフトだと先手のカズが+400くらいかなぁ」


「 その+400の例えもさっぱりなんですけどーw」


「 そだねぇ、舞ちゃんにはどう例えたら良いのかなぁ、RPGって知ってるぅ?」


「 バカにするな!なのです!こう見えてもRPGはドラスクからエニマグ、果てにはゴンファンさえもクリアしているのですぞ」


「 いぁごめんw今言った呪文のような言葉が何も分からないんですけどぉw、RPGは分かるならHPは分かるよねぇ?」


「 重ね重ねバカにするな!なのです!HPはヒットポイント、LPはライフポイントの略でどちらもゼロになると大抵のゲームでは死んでしまいます。」


「 そぅそぅそしたら先手のカズのHPが6で後手の礼美さんのHPが4って言えば分かるかのぉ?」


「 なぁんだ、そういう事だったんですね、どちらもスライム以下の雑魚じゃないですか、何だか勝てる気がしてきましたよー」


「 いゃーw、全然分かってないよ、HP600と400くらいになるかもぉ?」


「 なにー、ラスボスクラス!、1VS1では勝ち目が無さそうなのです。仲間を集めて全員で攻撃しなければ絶対に勝てないです。」


「 ごめんHP60と40に変更するよぉw」


「 ほほーレベル12ってとこですね、MAXは100ぐらいで現在削られて60と40と思えば良いですか?」


「 意味は分かんないけど大体合ってるよぉw人に説明するのがこんなに難しいとは、伝わって良かったぁ」


 そっと胸をなでおろすいちご。


「 駒を動かす前ってどうなのでしょうか、100対100?」


「 そうねぇー初期配置は7手隙だから70対70って事にしとくよぉ、そこから囲うと100から110、駒得を一方的にすると相手の攻撃が届かなくなるから無限大に近くなるのぉー」


「 会心の一撃とかもある?」


わくわくしながら舞が質問する。


「 正確には無いんだよねぇ、両方が見落としてる時もあるしぃ、どちらも70対70って思ってたら実は30対90だったって事はあるのぉ」


「 最後に1だけ残る時もあるんだよね?」


「 いぁw単純に10刻みで数えて欲しいかのぉ」


「 それなら初めから1単位で例えてくれれば良かったのにー」


「 ぃぁぃぁwそれ舞ちゃんさぁスライム並の雑魚だとかなんとか」


「 ちょっと待っていちごちゃん、もうすぐ出る雰囲気」


「 人の話を聞けぇーw」


いちごの声は舞の耳には届いていないようだった。


指しているカズを見ると顔が紅くなっている。

勝ちを確信したのだろうか、そして徐ろに手を伸ばして

力強く駒を叩きつける。ピシッ


暫く訪れた静寂のあと、カズが頭を抱えながら叫んだ


「 やっちまったあああああ」

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