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礼美編 (莉愛vs虹)3

 しばらくして桜は下を向き投了を告げた。


「 ありません、まいりました」


 やっと片方片付いたんご、それにしても姉の方の思考回路はなんかおかしいんご、さっきから自分の駒ばかり脳内で動かしてるんご、3手先も読んでないんごよ、莉愛は慎重に読みを入れ馬を切った、正確には読みを入れたつもりで、だろうか。▲同銀△8七銀▲7九玉とされたところで読みぬけがあることに気が付いて投了した。


「 まいったんごwww人生で負けたの2回目んごwww」


「 三面指しだからねぇ、1対1なら絶対に負けてるよ、これは勝ったうちに入らないよ」


 虹野姉は莉愛を庇うように言った。妹の桜は先の先まで攻めの手ばかり読んでるかと思うと姉の方は自分の駒だけどんどん動かして局面を誘導している。


「 将棋の本質と合ってるのか間違ってるのかもよく分からないんご。考えが読めても先の展開が読めないから姉とは相性が悪そうんご、世の中いろんな考え方の人間がいるんごね」


ということで結果は4-1で莉愛+龍チームの勝ちとなった。


 龍が戻ってくると最後は詰む詰まないが話題になっていた、虹野姉(百合)の玉は安全でもう捕まらないが莉愛の玉は即詰みがあるかどうかだった。


「これって詰むの?」


紅子は訝しげに聞く。


「 詰む詰むー、捨て駒見えれば簡単だよー、あれ弟くん帰ってきたねーこっちおいでよー」


 虹野姉は嬉しそうに龍に話しかけた。


 龍は盤面を覗き込むが悩んだ、やべえ、どっちが勝ってるのか全然わかんねー

後手番だとするとなんとなく詰みそうだ、先手番だとするとなんとなく上に逃げられそうだ。

きっとそうに違いない!


「 龍くんだっけ?こんな難しい詰将棋でも分かるの?」


 紅子は期待に満ちたうるうるした瞳で龍に尋ねる。


時間さえ掛ければ解けるだろうが龍もカッコよくありたかったのだろう。


「 ひと目だぜ!」


「 さっすがー凄い早いねーどこから王手するの?龍君?あれ居ない?」


 言うが早いか紅子に次の質問をさせる間を置かず、廊下を右に曲がりダッシュしていた。

このときの龍は中学生の全国TOPクラスに匹敵する速さだった。


後手:

後手の持駒:歩三 

9 8 7 6 5 4 3 2 1

+---------------------------+

|v香 ・ ・ ・ と ・ ・ 馬 ・|一

| ・v玉 ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|二

| ・v歩 ・v歩 龍 ・v銀 ・ ・|三

|v歩 ・v歩v桂 ・ ・ ・v歩 ・|四

| ・ ・ ・v飛 ・v桂 ・ ・v歩|五

| 歩v金v桂 歩 歩 ・ ・ ・ ・|六

| ・v銀 ・ ・v香 ・ ・ 歩 歩|七

| ・ ・ ・ 銀 ・ ・ ・ ・ ・|八

| 香 桂 金 玉 ・ 金 ・ ・ 香|九

+---------------------------+

先手の持駒:角 金 銀 歩二 

先手:

手数=1 ▲6九玉(78) まで

後手番


後手が何をしても▲6二竜△9三玉▲7五角以下詰み、先手玉は詰まないので先手勝ち

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