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礼美編11

虹野姉妹率いる毛凛高校との模擬戦


先鋒- おき ---紅子べにこ

次鋒- はこ ---ゆき

中堅- いちご ----ひかり

副将- 礼美れみ --桜(虹野妹さくら)

大将- カズ   ----百合(虹野姉ゆり)


沖と箱は相変わらず賑やかにしている。


「 俺が勝ったら焼きそばパン奢れよなー箱」

「 俺が先に勝つからお前が奢るんだよ沖」


いちごは周りをキョロキョロと見渡している


「 こんな田舎だと知ってる顔も居ないのぉw」


「 いちごちゃん会いたい人でも居たのかしら?」


礼美は意地悪く聞いた。


「 ぃぁぃぁ反対ですよぉ」


扉が開いて二人が遅れて入ってくる。


「 カズくんこっちこっちー」


「 引っ張らなくても歩けるよ、そんなに急かすなよ舞」


 舞がカズの手を引いて会場にやってきた。目の前にいた礼美と連れられてきたカズの視線が合う、

2人とも同時にぱっと目をそらしたかと思うとしどろもどろな挨拶をする。


「 お、おはよーっす」

「 お、おはようございます」


どちらも目を合わせようとしない、先日の魔法からずっとこの調子だ。


「 おぅおぅウブじゃのぉwういヤツ、ういヤツぅ」

「 やめなさいよ」


いじるいちごを嗜める礼美


「 それでは相手も準備出来てる様だし席に着きますか」


カズが珍しくみんなを促した、


「 みんながんばれー」


舞が席に付くみんなを応援する。


「 勝ち負けも大事だが正々堂々と全力を尽くすように、それでは振り駒の結果、大将、中堅、先鋒は毛凛高校の先手で、では始めてください」


「 よーっしいっくぞー」


相手の先鋒は紅子べにこ元気よく角道を開ける

▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛とパチパチと足早に進む。


「 得意の四間飛車だー」


どうやら沖、箱を足したくらい賑やかなようだ。


「 お宅の生徒は元気が良いですねー、学生は元気が1番、見習いたいものです。」


「 いえ、お恥ずかしい限りで、ムードメーカーも大事ですから、あの子のおかげで他の子も緊張せず普段通りの力が出せるでしょう」


「 こちらは応援団が少しばかり喧しいかも知れませんが容赦して下さい」


と黒猫先生は舞の方にチラッと目をやる。

黒猫先生の視線を感じた舞はきょとんとした表情で先生の顔を見上げた。


「応援しなくて良いのか?舞の応援に掛かってるんだぞ」


「そうでした、私が応援しないとみんな負けてしまうのでした、みんなあぁーがんばれぇー」


5人とも声が聞こえたらしく振り向くもの、親指を立てるもの、ガッツポーズをするもの、それぞれアクションを起こした、


「黒猫先生、みんなの形勢はどうなの?」


「中盤を過ぎたところか、沖は上手く穴熊を押さえ込んでるな、気を抜かなければ押し切れるだろ、箱は苦しそうだな、何か逆転の手が有ると良いが」

いちごの盤面を見て先生も少しウンウンと唸る

少し後ろに下がり話し始める。

「いちごは珍しく居玉で指してるな、相手は矢倉に入城してる」

「それって70対100くらいですか?」

「その比率は難しいが角の睨みがあるからいちごは負けてないんだよな、囲ってはないが攻められてもない、60対40でいちごが良いだろ」


礼美と虹野妹の対局は更に難しい、戦型は礼美が右玉、後手の虹野妹が居玉


「ここも難しいな、虹野妹が後手から角交換して一歩得、礼美は隙を作らないよう右玉にして、相手の隙を待つ作戦か、礼美が少し指しやすいだろうな?」


カズと虹野姉との対局も難しい


「カズは中住まいで虹野姉が居玉、読みあいの勝負だ、カズが不利になるのは見たことないからなあ、多分カズが有利だろ」


 礼美は苦戦していた、それにしてもこの子強いなー、少しも隙が見えない、手順は無理攻めなのになぁ

居玉のまま仕掛けてきて早繰り銀から右四間飛車ですって?そんな無理が通るものなのかな?

右玉にして囲いを牽制してるけど相手が囲う気配も見えない。でも無理に反撃すると一気に押しつぶされそう。

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