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礼美編10

「 そう言えば隣の県になるんだが模擬戦やってみないか? 」


黒猫先生は礼美といちごに声を掛けた、将棋部との練習試合だ。


「 担任の情二先生からも同じ話がありました。」


礼美が答える。


「 街にお出かけなら行ってもよいぞよぉ」


いちごは相変わらず本気なのか冗談なのか分からない返事だ。


「 それなら全国大会に出れば東京見物に行けるんだぞ」


「 将棋を捨てた人間だから会いたくない人もいるのですよぉーw」


「 そのキャラクターで会いたくない人なんているのか?大体応援で行っても会うことになるだろ?」


言ってから黒猫は後悔した、部活に入ってくれただけでも良かった、変に勘ぐって辞められても今更困る。全国大会に行って瑞希にサインも貰わないといけないのに、


「 情二先生から聞いてるなら話はだぶるかも知れんがなんつー高校だったかな、虹野姉妹がいる・・」


「 しっかりして下さいよ、黒猫先生」


礼美の言い方は少しきつめだ。


「 学校名はどうでも良いんだ、県大会でも当たらないしな、こちらが車で相手方の高校に行くことになる。車は情二先生が出してくれるし相手は女子5人の部のようでな、こちらは男女混同で5人出すことになる。どうやって5人出すかなんだが・・・」


「 あー舞は応援で良いですよ、一番弱いしー。」


「 棋力で言えば舞が一番低いが指したい奴に指して貰うのが一番良い、それと決まれば来月の第一日曜になるが都合の悪いやつは居ないか?みんな大丈夫か?とりあえずだが棋力の高い順に大将、副将、中堅、次鋒、先鋒として補欠に舞ってことにして出しておくか」


棋力の高い順ってどうなるんだ?強いだけならカズが飛び抜けてるが過去に一勝もしたことがないんだぞ?中学で全国三位の礼美を大将の方が自然な気もするが・・・悩む黒猫先生に構わず礼美はあっさりと一案を示す。


「 棋力順ならカズ、礼美、いちご、箱、沖、舞、この順で良いですよね?」


「 俺の方が強くね?箱に負け越してるけど内容は大体勝ってるぞ?」

「 うっせーよ沖、明らかに俺の方が強ぇーよ、内容も結果も俺が上だ!」


二人とも相変わらず騒がしい、ライバルというのはこういう感じなのかもしれない、棋力がずっと高ければまた印象も違うのだろう。

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