第35話 台風と泥棒と鍋
久々に書いてみた。
沖縄では毎年おなじみの台風がやってきた。
和樹は屋根に登りビニールシートを被せて車の周りの植木鉢を片付けてバイクを家に入れた。
「和樹さんこれで全部ですかね?」
宇美はそう言ってドアを開けて和樹に聞いた。
「ああ、もう終わったから」
そう言って和樹はレインコートを脱いで空を見ていた。
「これはかなりヤバいな」
和樹はじっと空を見て言った。
「大丈夫ですかね?」
宇美はそう言った。
「とりあえず、知り合いの子達のところに行かないとな」
和樹はそう言って腕時計を見ていた。
「和樹さん私は大丈夫ですから行ってきてあげてください」
宇美はそう和樹に言った。
「ああ、ありがとう宇美ちゃん」
そう言って和樹はレインコートを着て走り出した。
ーーーとある家ーーー
1人の男性がある家に入った。
中は暗くゆっくりと歩いて中に入った。
「今だ!」
そう言って誰かが大柄の男性に飛びかかった。
「ヒィィィ!すんません!」
そう男性は声を上げた。
「おじさん誰?」
子供達はそう言って250cmくらいの黒人男性に聞いた。
「えっ?」
じっと黒人男性は子供達を見た。
「あの、お父さんに会いに来たんだ」
そう男性は笑顔で子供達に言った。
「お父さんなら居ないよ」
子供の1人がそう男性に話した。
「えっ?」
それを聞いて男性は子供達に手を引っ張られてある所に向かった。
そこには1人の男性の写真が飾られていた。
「お母さんは?」
男性はそう聞いた。
「お母さんなら具合悪くてそこで寝てますよ」
そう別の部屋へと案内されるとそこには布団で横になっている40代の女性がいた。
「あら?どちらさまですか?」
そう女性は男性を見て聞いた。
「あっ、えっと、オモデ・ムラモノと言います!」
そうオモデは頭を下げて言った。
「オモデさんですか、私は阿波根音夢と言います、この子達は大きい順から小学5年生から男の子の騎亜、4年生の女の子の未来、小学2年生で双子の男の子の勇輝と東羅、保育園児の三つ子の女の子の由美香と亜里香と雪乃です」
そう言って音夢はそう七人の子供の紹介をした。
「あっ、えっとどうも」
オモデはそう言って頭を下げた。
ピンポーン。
「お~い!阿波根さん見舞いと様子見に来ました!」
そう言って和樹は片手に荷物を持って中に入った。
「あっ?」
オモデは咄嗟に出てきた。
「えっとどちらさん?」
和樹はそう言って片手に荷物を持って中に入った。
「お父さんの知り合いなんだって」
そう騎亜は和樹に話した。
「そうか、なら悪いんだが子供達を風呂に入れてやってくれないか。俺は晩飯を作るからよ」
和樹はそう言って袋に入っているエプロンを取り出して頭にタオルを巻いて食材を持ってキッチンに向かった。
「ラジャー!」
そう言って子供達を抱えてオモデは風呂に向かった。
ーーー1時間後ーーー
風呂からあがり子供達とオモデは居間で和樹の料理を待っていた。
「おら、できたぞ」
和樹はそう言ってテーブルに土鍋を置いた。
「先に皆で食べててくれ」
中に入っていたのは肉や魚や貝類や葉野菜がたくさん入っていた。
「美味しそう!」
そう勇輝は言った。
「茶碗に入れるから皆食べなさい」
和樹はそう言っておたまで茶碗に具材を入れて子供達に食べさせた。
「よく噛んで食べな」
そう和樹は子供達に言った。
「おい、悪いけどしゃもじ取ってくれ」
和樹はそうオモデに言った。
「えっ?はい!」
オモデはそう言ってしゃもじを取って和樹に渡した。
和樹は子供達の茶碗に米を入れて全員に渡した。
「すみません、和樹さん」
音夢はそう言って和樹に頭を下げた。
「気にすんな、困ったときはお互い様だ」
和樹はそう言ってお米を茶碗によそい小さい鍋に入れて水と塩と昆布出汁で味付けをして卵を溶いて煮込み始めた。
「おら、できたぜ」
和樹はそう言って音夢の体を起こしてそれを食べさせた。
それはおかゆの少し贅沢なお粥だった。
「食べられますか?」
和樹はそう言って音夢の体を起こした。
「ありがとうございます」
そう音夢は頭を下げて言った。
「ああ、気にすんな」
和樹はそう言ってオモデを見た。
オモデは子供達の面倒を見ていた。
「おし、そろそろ子供達は眠そうだな」
そう言って子供達を見た。
「そうですね、確かに」
オモデはそう言って子供達を抱き抱えて子供部屋に向かった。
ーーー子供部屋ーーー
オモデはじっと子供達を見た。
そしてぎゅっと片手を強く握った。
「やっぱり・・・」
そう言ってオモデは居間へと向かった。
ーーー居間ーーー
「あの!」
オモデは和樹と音夢に歩み寄った。
「どうしましたか?オモデさん?」
音夢はそう起き上がった。
「実は自分貴方の旦那さんとはなんの関係もありません!ただこの家に泥棒に入っただけなんです!すみません!」
そうオモデは頭を下げた。
「だろうな」
和樹はそうオモデに言った。
「えっ?」
オモデはじっと和樹を見た。
「こいつの旦那はよく飲みに出かけてな友達と呼べる奴はあまりいないんだ」
そう和樹は阿波根の旦那のことを言った。
「すみません、早めに言えばよかったですね」
音夢は頭を下げて言った。
「そうだったんですか」
オモデはそう言って尻もちを着いた。
ーーーそれから4日後ーーー
和樹オモデに一緒にある仕事を紹介してくれと頼まれた。
それは・・・。
中学校の清掃員である。
日給15000円×22日労働で休みはあり仕事時間は9時から17時30分である。
「おら、頑張れよ」
和樹はそう言ってオモデの背中を叩いた。
「いってきます!」
そう言ってオモデは走り出した。
おわり
次回はまだかかりそうです。




