第二章 第10話:正しい獣魔化 ―― ミュナ×リリス、共鳴する
世界樹へ向かう道のりの中、森の魔物が異常に強化されていることに気づく。
ミュナは本来なら避けられる攻撃に反応できず、魔物の強さに押されてしまう。
ミュナ
「私……弱くなったわけじゃないのに……魔物が強すぎる……!」
理央
「魔物も“理の種”で強化されてる。おかしすぎる。」
ルル
「ミュナは祝福を浴びてないはずなのに……なんで?」
リリスの“魔族感知”が反応する。
リリス
「ミュナ。あなたの体にはまだ“余白”がありますの。」
ミュナ
「余白?」
リリス
「獣人本来の力は、魔族との共鳴で引き出す仕組み。
本来の成長方法は女神の理で封じられていましたの。」
理央
「つまり、ミュナとリリスが合体できるってことか?」
リリス
「さすがご主人。まさにその通りですわ。」
ミュナは不安げに手を胸に当てる。
ミュナ
「私……できるかな……?」
理央
「大丈夫。ミュナは祈りを持ってる。絶対にうまくいくよ。」
ルル
「あたしはワクワクしてるよ! ミュナ、やってみよう!」
ミュナは決意し、リリスに手を差し出す。
ミュナ
「リリスちゃん……お願いします。私の力、貸してほしい。」
リリス
「契約、成立ですわ。共鳴開始。」
《融合・獣装》発動
ミュナの体に赤い魔力紋が浮かび、リリスは光の粒子となってミュナへ吸収される。
ミュナの感覚が一気に研ぎ澄まされる。
ミュナ
「体が軽い……! 空気の流れが見える……!」
ルル
「すごっ!? ミュナが完全に獣王国の戦士みたいに……!」
理央
「これが本来の獣人の進化か……自然で優しい……それでいて強い。」
リリス(ミュナの中から)
「女神の獣魔化は“歪んだ成長”。
本来の獣人はこうして使い魔と共鳴して力を伸ばすのですわ。」
そこへ強化された魔物が襲う。
ミュナは地面を軽く蹴っただけで視界から消え、背後に回って掌底を叩き込む。
魔物は吹き飛ばされる。
ルル
「速すぎる!!」
ミュナ
「これが……正しい力……!」
理央
「つまり女神の理は、本来の成長方法を封じてたってわけか。」
ミュナは拳を握る。
ミュナ
「これなら……私も世界樹の問題に立ち向かえるよ!」
ルルが笑いながらミュナの手を握る。
ルル
「もちろん一緒に行こう! ミュナも仲間だよ!」
ミュナの目に涙が光る。
ミュナ
「ありがとう……!」
こうしてミュナとリリスの合体形態《獣装》が正式に解禁され、
世界樹攻略に向けてパーティは一段階強くなった。




