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③フェイとの出会い

タイトルに出てくる奴隷を買いに行った日までです

この物語を楽しんでいただければ幸いです!

魔物を剣でいくら斬っても倒せないくせに

石を投げつけると敵を倒せる謎の状態のワタルは

一度、剣術と魔法の基本を学びに行くことにした。


朝から剣術を学び、魔法も学ぶ

この世界というのは少し特殊なようで

実はただ剣を振っているだけだと魔物は倒せないようだ

前提として基礎スキルを習得した後に

特定の動き、斬り方などを【スキル】として自身に登録しておく事が必要らしく

ある意味では登録されていない剣の振り方で剣を振っても

何の意味もない攻撃になってしまうということらしい。

通常、冒険者になる者は、基礎のスキルくらいは習得をしてくるものらしい

逆に基礎スキルの習得もしないで冒険者になるやつはアホだwwww

とストレートに馬鹿にされる。黙ってバレないよう務める


流石に剣を使い慣れていないこと、魔法を使い慣れていないことも相まって

基礎スキルの習得に思ったより時間がかかる。

帰った頃には魔力も消費している関係で

晩ご飯を作る元気も無ければ、部屋の掃除をする元気もない

そんな日が数日続くと、冒険者ギルドの受付にも気付かれる

「最近やたら疲れてませんか?」

あまり眠れなかったせいだろうか、それとも魔力の使いすぎか?

今回は流石に疲れていたので少し愚痴を聞いてもらおうかなと思った。

「いやぁ、最近剣術と魔法の基礎を学んでるけど、

とにかく大変なせいで家の事が手つかずで・・・」

と言うと、受付は目を丸くしてこう答えた

「あれ、家事や料理は奴隷に任せてないんですか?」

「・・・え、なんのこと?」

「ライセンスが入った封筒に、奴隷市場の割引券が入ってましたよね?」

「そんなの入ってたの?」

「それ目当てで冒険者ギルドに所属する人もいるくらいですよw」

「そうだったのか・・・」

「冒険者の方はみんな最初に奴隷を買いに行って家事や料理を任せてますよw」

「知らなかったです。」

「説明しませんでしたっけ?」

「いや、説明されてないですね。」

「奴隷市場はこの街の南西部にりますからね!」

スルーしやがったなこいつ・・・

と思いながらも俺は奴隷市場へ足を運ぶ


奴隷商人に話を聞くと、

取り扱っている種族は獣人族のみ

割引券だけで買える奴隷もいるけど

割引券+自腹で金を払うと少し値段の高い奴隷も買えるそうだ。

なるほど、と納得すると奴隷商人が何人か獣人族の奴隷を連れて来る

「こちらはいかがです?」

「うーん・・・」

「ではこちらは?」

「う、うーん・・・w」

正直なところ容姿くらいは俺の好みのを選びたいものなのだが

奴隷商人は必ず細身の奴隷を連れてくる。

俺は正直なところ胸が大きい方が好みなのだが・・・

そこで奴隷商人に、なぜ細身の奴隷ばかりを連れてくるのかを訪ねてみた。

するとこの世界では獣人族の奴隷は細身であればあるだけ価値があるそうだ。

逆に少しでも丸いだけで価値が落ちるという話をしてくれた。

つまり、奴隷商人としては人気の奴隷を連れてきてくれたようなのだが・・・

あいにく俺は細身にはあまり興味がなかったので

奴隷の入っている檻を見せて貰うことにした。


檻の前に立つと檻の中の奴隷たちが手を伸ばしてくる

「買ってくださいー!」「たくさんご奉仕します!」

様々な言葉で自身を買ってもらうためにアピールしていた。

その隣の檻に一人だけ奴隷が入っているのに気付いた。

なるほど、胸がでかい 故に細身ではないせいで売れ残っているのだろう

ふと見上げると値段は割引券で買える金額 つまり最安値の檻だった。

隣の檻では手を伸ばしてアピールしていたのに

この奴隷は手を伸ばす事もせず、じっとこちらを見ているだけだった。

昔はきっと手を伸ばして買ってもらえるよう努力をしたのだろう

だが、誰も買ってくれなかったので諦めているようだ。

「家事と料理はできるかい?」そう聞くと奴隷は

「はい・・・」と絞り出したような声で返事をし続けて

「家事も料理も頑張るから・・・フェイのこと買ってください・・・」

と、涙目になって訴えてくる。

即買いである。

帰り際に奴隷商人から「いいんですか?他にもいい奴隷はいますよ?」と止められたのだが

「俺はフェイを気に入ってるからいいんだ」と伝えた。

フェイがどういう感情だったのかは尻尾を見たらバレバレだった。

そして俺はフェイを連れて奴隷市場を後にした。

家事を任せるために必ず奴隷市場で奴隷を買う冒険者や、その他一部の人の間では

有名な売れ残り奴隷だったのだが

フェイが買われた事はすぐにその手の人たちの中で話題になった。


フェイの服がボロボロだったため服屋へ立ち寄る

最近は剣術と魔法の基礎を学んでいたためクエストをこなしていなかった

そのため手持ち不足だったこともあり

フェイの普段着3着と、寝間着2着をとりあえずで購入

しかし、服を買ってもらえる事はフェイにとっても嬉しいのは確かなのだが

ご褒美を貰うだけの仕事をまだ自分はしていないのに、なぜご褒美がもらえるのか

この時のフェイにはまだ理解ができなかったのでフェイは少し戸惑っていた。


ギルドの簡易宿屋に戻って、フェイに晩ご飯を作ってもらってみた。

激ウマである。

まるで今まで食べていた自分の飯を美味いと思ってた事が不思議に思うくらいに

本当に美味しかったので料理を褒めるとフェイはとても喜んでくれた。


時間は経って夜


フェイの寝るベッドが無い

仕方ないので俺はちょっと狭いけど一緒に寝ようとフェイに提案する。

「フェイおいで」と呼ぶとフェイは布団に入ってきたので二人で眠りについた。

はずなのだが・・・

朝起きるとフェイは床で寝ていたのだった。

読んでくれてありがとうございます。

今回登場した奴隷 フェイの心境は

スピンオフ:フェイ編①②で詳しく書かれてます。


以下ちょっと補足です。

・細身の奴隷が好まれる理由

神のご都合

・剣術

基礎スキル(縦斬り)

基礎スキル(居合)

みたいなのがある

基礎スキルを習得していないと

居合の動きをする剣術はスキルとして登録ができない

みたいな感じになってます。

・魔法

こちらも剣術と同じ

炎を発生させる

という基礎スキルがあり

その炎をどうするのか

というのをスキル登録する感じです。

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