春日大社
風薫る、あるお天気の良い吉日に。
春日大社にお参りしてきました。
特になんと言うことはなく、ただ、藤の花が見頃だという事で、今年は少し早めになるとも言うので、5月を待たずに訪ねてみた次第です。
まず、興福寺の境内を通って、一の鳥居にたどり着きました。以前は他の道を通ってしまったので、今回はどうしても一の鳥居をくぐっていこうと思っていたので。
ここから本殿まではけっこうな道のりを歩くんですけどね。
ここでまた妄想爆裂の出来事が。
なんか、なんだか、身体が重いんです。歩く一歩一歩がしんどい~。
ええ~? なにこれ~、どうしちゃったのお。
あまりお参りしちゃいけないのかなあ、もう帰ろうかなあ、とか、気が弱い私は思っていたんですが。
は?!
あることに気が付きました。
そうか!
その日はお天気がとっても良くて、にもかかわらず、けっこう厚着をしていたので、このジャケットが余分なのかも。
と、羽織っていたジャケットを脱ぐこと数分。
はあ~、軽くなったあ。笑笑
なんてことはない、家を出るときはまだ朝早くて寒かったので、一枚余分に着てきたのでした。それがここへ来て気温も上がり歩いて身体も温まったので、暑さで苦しかっただけのようでした。
北風と太陽みたいなもんか、ハハハ。
本当に、妄想で引き返さずにいて良かった。
そうこうするうちに、ご本殿にたどり着いたんですが。
境内案内図の前に、日本では当たり前の、団体さんを引率する旗を持った添乗員みたいな人が。
けれど、その横にいた団体さんが、なんとまたしても欧米系。欧米か! 古っ!(笑
それにしても、欧米系の人が、こうして団体さんになってるの、初めて見たかも~。
お参りしようと門をくぐった先でも、欧米、欧米、欧米~
わあ、奈良も外国やあ。
京都に続いて、やはりここでもちょっとビックリした次第です。
春日大社は、境内に入ったところにも藤棚があるんですよね。
(ここへたどり着くまでの参道にも野生の藤があって、皆はあまり注目していなかったのですが、とっても綺麗でしたよお)
境内の中にある藤は「砂ずりの藤」と言って、名木として知られているそうです。
ちょうど美しい紫の花が、たんと咲いていました。
ああ、やっぱり来て良かった。
ほとんど外国だけど(笑
で、無事にお参りした後、萬葉植物園の藤を見に行くつもりだったんですが……。
植物園の入り口横に「春日荷茶屋」と言う茶屋があって、なぜか引き寄せられるようにそちらへ入ってしまうわたくし。
これぞ正真正銘、花より団子ですね(笑
でね、ここは初めて入ったのですが、「万葉粥」が有名なようです。
けれど私が頼んだのは、春・秋季限定「よもぎ団子」。
あずきかきなこが選べるんですが、迷わずあずきでお願いしました。
頂くのも、室内のほか庭園も選べるのですが、少し風が寒かったので室内にて。
でねえ、このよもぎ団子の美味しいこと!
なんというか、口に入れた瞬間に「あ、これ、昔食べた!」と、思いがよぎりました。
むかーしむかし、田舎の家で食べた手作りのお餅の味と言えば良いかな。
噛みごたえがあって、もっちりしてて、よもぎはきちんとよもぎの味で。あんこがたっぷり乗っていて、これもお団子によく合う。
大きなお団子が3個もついて一人前でしたので、このあとなかなかお腹がすきませんでしたわ。
一緒に出て来た熱いお茶がこれまた美味しかったー!
もし、春日大社に行かれた際は、どうぞお寄りになってみて下さい。
今度は「万葉粥」も頂いてみようかな。
あ、でもあとからホームページで説明書きを読んでみると、こちらで先に煮炊きしたものを頂いて、心身を浄化してから参拝する、と書いてありましたので、そっちの方が良かったのかな? とも思いました。まあそのあたりも現代では自由でしょう。
帰りもまた一の鳥居までそぞろ歩き、お礼を込めて一礼、そこを後にしました。
今回も、なんの不思議もないとある日のお話でした。
おまけ話
帰りの参道で、いちど歩いてみたかった「飛火野」に行ってみました。
冬の朝、ホルンで鹿寄せをするので有名な広い野原です。
気づいた方もおられますかね。
実は、私の小説「東西南北荘」シリーズに出て来る「飛火野」は、ここから名付けたんですよね。
鞍馬くんが京都なので、飛火野は奈良から。
で、春のこの日は、飛火野には鹿さんもほとんどいなくて、ただ、ひろーい野っ原が広がっているだけでした。
ものすごく気持ちの良い空間でしたよお。
〈ガーン! ですが後で気が付いたのですが、どうやら場所を間違えていたみたいです! どうりで鹿さんがいないはずだ、トホホ……。次回は間違わずに訪れます〉
そしてそして、久々に興福寺国宝館にも入ってみました。
ここには、有名な阿修羅像が展示されています。
阿修羅さんも久しぶり~。
けれど。
今回引きつけられたのは、千手観音菩薩像。
真正面からも拝見できるのですけれど。なんと、ぐるりとまわって見られるので、左右から、しかもかなり近くから拝見できるのですよ。
横から見る、たくさんの手!
その優雅なことと、持たれている数々のものたち。
仏像は指の造形がしなやかで優雅なところが大好きなのですが、その指がたくさんあってもう福眼でした〈仏像の指フェチ?〉
そこで持たれている物のなかに、なんと髑髏があったのにはびっくり!
こんなものまで持たれてるんだ! きっと意味があるのだろうけど。
もし、興福寺国宝館に入られた際は、どうぞ探してみて下さい。
それにしても、欧米の方も鹿せんべい買っているのには驚き。
そして、鹿が突進してくると大笑いしてるんですよねえ、私は怖がりなので、うわあっ! て飛び退くんだけど。
ここら辺もお国柄の違いとかがあるのかな(私だけか笑)
何にしても、みんな楽しい旅になれば良いなと思ったひとときでした。




