知恩院
今年は桜の時期がけっこう早かったですね。
で、4月の初め、散りかけの桜咲く京都へ出かけました。
向かう先は、
知恩院。
法然上人が開かれた、浄土宗総本山!
日本人は無宗教とよく言われますが、それは個人的には信仰を持っていないだけであって、大体の家は葬式になると、うちは浄土宗だ、浄土真宗だ、真言だ、あとは何かな~、とにかく一家に1宗教がありますよね? 新興宗教とかも併せて。え? ない? そりゃあ失礼。
まあそれは置いといて。
で、うちは浄土宗、パートナーの家も同じく浄土宗。
だったら!
そうだ、総本山に行こう!
とまあ、とってもわかりやすい理由で、行くことにしたと言うわけです。
大好きな東山の一角にあるのに、他の観光地(清水寺界隈)とは違って、けっこうすいているんですよね。
その日も、ドドーンと音がしそうなやたらとでかい山門をくぐり、「私は女だから女坂を登る!」と言う意見を却下され、一段一段がものすごい男坂をば、ゼーゼー言いながら、何とか登り切りました。偉いぞ私!
階段の先、向かって斜め左に、これまたドドーンと音がしそうに立派な、御影堂と言う、法要や回向を行う建物がそびえ立っています。ここの大屋根は修理が済んだばかりで、それはそれは美しいこと。
ああいう大きな瓦屋根、大好きなんですよね(奈良にある「天平の甍」の舞台になった、唐招提寺の大屋根も素敵ですよ、是非訪れてみて!)
それはさておき、ここも欧米系の外国からいらした方が多いこと。
本当になんでなんでしょう? コロの前って、こんなに欧米人多かったかなあ。
そしてここでも、話している言葉は、英語じゃない!
「£⊇⊥⌒★∂%η£∨⊆¶†☆」(本当にこんな風に聞こえる 笑)
ワケワカリマセーン(笑
冗談はさておき。
せっかく来たので、お参りしましょうと御影堂に上がらせて頂くことにしたのですが。
なんと、以前は進入禁止のついたてがあるだけで、ガラーンと畳敷きだったのが、左右に椅子がたくさん置かれていました。
左側がご祈祷や回向を頼まれた方の席。
右側は一般の参拝客が座れるようになっていました。
へえ~、やっぱり外人さんが増えたから? さすがは京都! と感心しておりましたが、さてそこはやはり日本人。真ん中に正座してお参りできるスペースがありましたので、そそっと進み出まして、ささっと正座し、きちんと作法通り手をついてお参り致しました。
さすがに正座する外人さんはいなかったなあ。
ちょうど良い時間に来たらしく、法要の最中でしたので、しばらく拝見することが出来ましたわ。外人さんは椅子に座って興味深そうに眺めておられましたね。
まあ、私たちが外国へ行って、なんとか大聖堂みたいなのを観光するのと同じなんでしょうね。
さてここからが、見えない聞こえない感じない(あ、霊的なものが、です)の私の一人芝居(笑)
納骨堂と言うのがあって、こちらはたくさんの御霊が合同で祀られているのですが、そこへ行く前に、三途の川ならぬ三途の池? があり、橋を渡って行くのですが、そこにも欧米系のお父さんとお子さん2人が遊んでいて。
さあ、お参りしようと言うときになって、どうもお母さんらしき方が、納骨堂のあたりをぐるりと散策されておりました。何やら考えこむようなご様子で。
へえ、外人さんも納骨とか興味あるんだ~と思っていたのですが。
はっ
この人はもしかして、霊能者? ここってもしかして、何か感じるのかなあ?
などと、妄想爆裂してしまいました。
まあ、ただ珍しいので散策されていただけなんでしょうけどね。
広い広い敷地の中には、庭園もあり、写経場もあり、精進料理も頂けるようです。今回は駆け足だったけど、いつか時間をかけてゆっくりお参りしたいものです。
でね、面白いものを発見してしまいました。
「泰平亭」というお土産処の横に、自動販売機のコーナーがあるのですが。
ここに。
「お経が流れる自販機」
なんてえものがありやした!(ビックリしすぎてついシナリオ屋になっちまいました 笑)
なななんと!
そこはそれ、殺されはしませんが猫より好奇心旺盛な私のこと、買ってみましたよお。ちょうどのどが渇いていたし、カフェオレがあったので。
お金を入れて……
「なーむーあーみーだー……」
ええ?! もう流れてきた! ちょっと小さめの声ですが。
で、飲み物のボタンを押すと……
「南~無~阿~弥~陀~仏」
うわ!
けっこう大きな声で、流れてきましたよお。
恥ずかしいやらなんやらで、思わず笑ってしまいました。
ふと気づくと、向こうでどなたかが動画を撮っておられる模様。
そりゃねー、撮りたくもなりますよねえ。めっちゃ面白いもん。
良い動画が撮れますように。
「なーむーあーみーだーぶーつー」
令和五年の今年は「法然上人 浄土宗開宗850年」だそうですよ。
京都においでの際は、是非訪れてみてください。




