西宮神社
西宮神社はご存じですか。
えー、知らなーい、と言う方も、こちらの呼び名なら知っているかも。
「西宮えびす神社」
そう、商売繁盛で笹持ってこい!(あ、これは大阪の今宮えびすか)の、えべっさんをお祀りしている神社です。
最近は、福男選びの神社、と言った方がよくわかるかな。毎年、1月10日の本えびすの早朝に、境内を駆け巡るあの神事です。
実はわたくし、かの福男選び、こんなに全国区になるずっと以前から大好きで、ローカルのニュースで流れるのを見ては、心躍らせていた者のひとりでございます、はい。
その起源は江戸時代だとか。はじめは競争ではなかったとか。
あ、御託はさておいて。
西宮神社もそうですが、えべっさんをお祀りする神社に、皆様は普段の日に訪れたことはありますか。
たいてい、えべっさんの時にしか行かないのでは。
そう言う私も、その1人だったのですが。
ある日、「あ、そうだ、今日は西宮神社に行ってみよう」と、ふと思いつきまして。
普段の、なんの行事も行われていない西宮神社にお参りに行きました。
すると。
いつもはえべっさんで、人、人、人だかりで、歩くこともままならない境内が、なんと静かなこと。
しかも、えべっさんの時は人の流れを作るために、天幕の張られた道が作られているのですが、それも取り払われて、境内が丸見え、と言うのは変な言い方ですが、境内の広さにビックリ。
いつも福男さんが駆け抜ける道には、出店が並んでいますが、当然ながらそんなものもなく。
玉砂利が敷き詰められた境内は、静かで、どこまでも広くて、清々しい気が漂っておりました。
へえ、西宮神社さんってこんな静かな神社だったんだ。
と、なんだか初めて訪れたかのような、違う神社に来てしまったような、そんな感想を抱きました。
そして、またまた初めて知ったのですが、なんとここには、大黒様(大国主神)もお祀りされていました。
えべっさんとだいこくさんは、私から言えば、もうセットのようなもの。
なんでかって?
ある程度年かさの、関西の、ある地方の方ならご存知かもしれませんが。
「えべっさん、だいこくさん、にらめっこしましょ。
笑たら負けよ、うんとこどっこいしょ!」
にらめっこの歌です。
私の住んでいた地方では、こんな歌でにらめっこをしていました。
ね、面白いでしょ?
このにらめっこ歌のしたたかなところは、自分が必ず勝つという前提だと言う事。
だって、えべっさんとだいこくさんは、はじめから笑ってますもの。
関西人の厚かましさやしたたかさが、上手く取り入れられている遊び歌だと思います。とはいえ、子どもの頃にはそんなこと、考えたこともありませんでした。きっと、自分がしたたかで厚かましい大人になったって事でしょうね(笑)
何はともあれ、大国さんの御名前を見つけて、わあ、やっぱりおられるんや~と嬉しくなったのは確かです。
そのほかにも、たくさんの神さまが祀られていました。
ぐるっと一回りするだけでも、楽しいですよ。
休憩所もあり、池を配した庭園を眺めながら、みたらし団子などが頂けます。
お参りしていると、なんとも言えず、清々しい気持ちになれる神社でした。
皆様も、初詣や行事があるときだけではなくて、思いついたときに、ふらりとどこかの神社に行かれてみてはいかがでしょう。
違う一面を見ることが出来て、新鮮な驚きが待っているかもしれませんよ。
訪れていただき、ありがとうございます。
今回は、特に不思議はありませんでしたが、大好きな神社巡りの一コマをお届けしました。
あ、それから、大きな神社に行かれるときは、一円、五円、などの小銭をたくさん持って行かれることをおすすめします。西宮神社さんにも十以上のお社があるそうで、お参りしたのは良いのですが、小銭がなくなって、心の中で「ごめんなさあい」とあやまりながら手を合わせて回りましたので(笑)