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北野天満宮


 以前に『はるぶすと』で、「東西南北荘シリーズ」に出て来る、京都みやこ 万象ばんしょうくんの幼き頃のことを書いたことがありました。

 その舞台が京都の「北野天満宮」でしたね~なつかしい。

 筆者がなぜ京都の北野天満宮に訪れるのかというと、どちらかと言えば宝物殿を見に行くのがメインなんです。実はかの宝物殿には、名刀の「鬼切丸」があり、けっこう頻繁に展示してくれるんですよね。

〈北野天満宮さん、ごめんなさい〉

 他にも素晴らしい庭園もオープンしたようですが、お庭も一度も拝見したことがありません。

〈またまた、ごめんなさい〉

 前回お邪魔したときも、参拝は早々と終わらせて、宝物殿、宝物殿へ行こう~♪ などとよこしまな思いを抱いていたのですが……

 何故かその日は、せっかくだからお祀りされているお社をまわろうと言う気になりまして。

 メインの拝殿から裏へ回って行くと、まあ、本当にたくさんの神さまが祀られているのですね。いつもお賽銭を少ししか持ってなくて、すみませんと謝りながら賽銭なしで手を合わさせて頂きました。

 ぐるりとまわって、先ほどの出入り口とは反対側に到着します。

 さて、もう一度拝殿にお参りしてから宝物殿へ向かおうと中へ入ると、ふと目にとまる光景が。

 小学生くらいかな、小さな子が手を合わせ、ものすごく真剣な様子で何か称えていたんです。

 確か七夕の前後で、暑い日でしたので、汗をびっしょり、とは言えないけどけっこう汗をかいて……。

〈わあ、若いのに、すごいなあ〉

 と思ったのを覚えています。

 さあーて、ここからが妄想たくましい筆者の脳内です。


 ――ええ? こんな子どもが、こんな日に、こんなに真剣に。

 ――もしかして、もしかして、この子。神さま? それとも神さまの眷属さま?

 ――皆、慢心を捨てて子どものように素直に参れよお~、と、私たちに示してくれているのかしら。学業の神さまだから、純真な子どもに姿を変えて。


 なーんて、妄想が過ぎますね。

 でも、彼のおかげで、初心に返って、傲慢な思いをポイッと捨てて、謙虚にありがとうの気持ちをお伝えすることが出来ました。


 とは言え……

 そのあと、宝物殿が見えてくると、謙虚な気持ちもどこへやら。

「わあ、また鬼切丸に会える~」

 と、ルンルンで急いで歩いて行く失礼な奴なのでした。


 ホントにまったく。

 人というのは、困った生き物です。





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