↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】俺と最強白狐娘の異世界“ながら”侵攻記~スマホの全魔法収蔵『魔法大全』アプリを持って、保護した姉妹を育成し“ながら”異世界魔王にカウンター食らわせる腹づもり~  作者: 柳生潤兵衛
第1章 突入! エベレストダンジョン!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/121

第24話 魔人族の角。


「ふ~、皆お疲れさん。アニカ、アニタ、よく頑張ったな?」

「いえいえ、ユウトさんとミケさんが時々休ませてくれたおかげです。私なんか【強靭】のスキルがあっても疲れました」

「ふぇ~、ちかれた~」

「我も活躍したんだがのぅ? ユウトには及ばぬがの」


「まっ、皆頑張ったってことで! ……で、この死体どうする?」


 ブラックウルフとオーガの死体を含め、1500体程死体が転がっている。


「ニア、魔人族にも魔石ってあるのか?」

「いいえ、エルフ、ドワーフを含め、(ひと)と呼ばれる種族には、魔石ではなくて魔力を溜めたり循環させたりする器官があるので、魔石はありません」

「そうか、じゃあストレージに入れとく必要はないな」


 ニアが何か言い難そうにしている。


「どうした? 何かあるのか?」

「……魔人族の角は魔法の触媒として一部の人達に需要があり、高値で取引されていて、特にカールの強い物は一対で貴族屋敷を買える程です」


「ほぉ? それは凄い! ……でも、それだけでは無い、と?」

「はい。魔人族の角を持っているという事は殺したか盗んだという事。敵対しているのですから殺すのは仕方が無いとしても……」


 要は、ドワーフ族は武器だけじゃなく、物を作ることに興味があるので気にしないが、それ以外の種族はヒトの死体から物を取ることに嫌悪感を持っている。

 だから、そう言う事をしたと知れれば、魔人族じゃなくても多くの種族から侮蔑(ぶべつ)の対象となるそうだ。


 この事に関してもバハムートの記憶には無いようだ。

 王族である彼には届かない話題だったのだろう。


「ありがとう、ニア。大量の角を流通させて余計な軋轢(あつれき)を生むところだったよ」

「いいえ、とんでもありません。それでもユウトさんが、持っていくという選択をしない方で良かったです」

「何て呼ばれてたっけ……、あの馬鹿? の角だけ取って行こう。あいつはこの部隊の将だろ?」

 

 大量の魔人族の亡骸は、昨日からそこら中に開いている穴に丁重に葬り、モンスターは収納した。




 38階層へのスロープを埋めた岩壁を取り除き、慎重に39階層を窺う。


「下からのスロープも埋めたから魔王軍は入ってきてないと思うが……。うん、来てない」


 討ち洩らしのモンスターも飛んでいることだし、ここで今の戦い方から思いついた事を試すか。


「ミケ、お前の雷ってこの階層の空間全体に打てるのか?」

「ん? 全体に? 打てるぞ」

「ちょっと確認したい事があるから、やってみてくれるか?」

「いいじゃろう。良く見ておけ~、ほれっ!」


 バチバチバチバチッ! ボワァ~! チリチリチリ……


 階層手前から、まるでオーロラが揺らいでいるように青やら黄色やら揺らめきながら、奥に向かって“電気の層”が走った。


「ギイイェーーーー」「ッグケェ!」


 コンドル達がボトボトと落ちていく。


「うわ~、綺麗でしたね? 鳥肌が立ちました!」

「ゆらゆらきれーだった~」


 落ちたコンドルやホークを観察するが、モール達には襲われない……


「やっぱりミケの雷は魔力を使っていない。……やっぱり魔法じゃないんだな」

「なんじゃ、それを知りたくて我に打たせたのか? まぁ、はっきりして良かったの」


 まあ、それならそれでいい。

 落ちたモンスターを餌として罠を張り、出て来たモールやワームを仕留める。



  同じやり方で39階層も攻略し、遅めの昼食にする。

 この後、フロアボス戦だからしっかり食べるか。



 ジューッジュー!


 鉄板の上で挽き肉と野菜を炒めて、麺をほぐしながら加える。


「麺は5玉でもいけるだろ」


 ミケとアニカは食卓の用意を済ませて休んでいる。

 アニタは眠ってしまったか……。今日が一番ハードだったから仕方ないな。



 麺に水を差して、蒸し上がったら焼きそばソースをかけて炒める。


 ジュワー!


 ソースの焼ける匂いが立ち込める。隣で目玉焼きを5つ焼く。


「う~ん! いい匂いだ」

「あ~、チャウミンだ~! やったー! あ、お肉も野菜も入ってる~。やったー!」


 いつの間に起きたのか、アニタが傍にやって来て喜んでいる。


「チャウミン? 何だそれ?」

「私達がお昼におやつとして食べていた麺料理です。チャウミンじゃないんですか?」

「ああ、俺の故郷の焼きそばだよ。でも似たようなものがあったんだな」


 炒め上がった焼きそばを皿に盛り付ける。


「そしてぇ~、半熟の目玉焼きをの・せ・る!」


 で、持って来てたかな? ストレージに入れたはず……あった!


「ジャーン! 福神漬! ……これを添えれば、完成だ!」

「う、美味そうじゃの! どうやって食べたら良い?」

「好きに食べればいいよ。俺はまず福神漬を散らして、目玉焼きの半熟黄身を潰して、焼きそばに黄身を纏わせて……」


 皆ゴクリと息を呑んで俺を見つめている。


「ズルズル、ズッ――美味い! 皆も食べてみろ!」


 太麺と絡んだソースは辛みが抑えられていて柔らかい味わい、そして黄身を絡めたことで、よりまろやかになる。

 麺を噛んでいると福神漬も一緒になり、その甘みも加わる。


「「おいし~!!」」


 ニアも美味しそうに麺を1本1本ペロリと平らげる。


「おいユウトよ! 我はこれを食べたこと無いぞ? なぜ今まで作らなかったのじゃ!」

「はいはい、怒らない。ミケはケーキがあれば良いんじゃなかったのか?」

「ケーキは絶対必要じゃが、美味しいご飯も良い物なのじゃ、うん」

「「「アハハハハハハ」」」



 食事と片付けを終えて腹を落ち着かせた俺達はいざ、40階層フロアボス戦に向かう。



 いつものように重い音を立てて開いた扉を通ると、これまでのボスフロアよりも桁違いに天井が高く、広い空間が広がっている。


「うわぁ、広いな!」

「ねえ、何にもないね~?」


 ガランとしている。


「という事は……」


 部屋には入らずに、フロア中央に向けて《ファイアボール》を数発投げつける。



 ガタガタガタと地震のような揺れが起こる。

 石畳の地面に亀裂が走り、揺れが強まるにつれて石が弾け飛んで行った。


 ガタガタガタガタドッガーーーーーーン!


 地面からこれまでのロックワームとは比べものにならない程巨大なワームが現れた。

 穴から飛び出している部分だけで天井に届く位あるが、全体が顕現していないので全長は想像もつかない。


「……でかいな。ピサの斜塔ってこんな感じなのかも知れないな」


 俺は初めて見るが、バハムートの知識にはある。


「アシッドワームが40階層のフロアボスか」


お読み頂きありがとうございます。

長編小説です。

ブックマーク頂けると嬉しいです。しおり機能等も便利です!


良きところで評価して頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。