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アクセス解析で丸見え

「先輩っ! 前から気になってた事ッスけど、アクセス解析ってどうやっているんッスか?」

「ん? 後輩はKASASAGIって聞いた事ないか?」


基本「なろう」に投稿された作品は、そのアクセス状況を第3者が自由に閲覧する事が出来る。


試しに適当な作品の『小説情報』をクリック。

画面をスクロールすると出てくるQRコードの下、『>>アクセス解析』からKASASAGIのサイトを呼び出すと……


「おおっ!アクセス解析が出て来たっス。なんか色々と丸見えッス」


ちなみに「私」の投稿した作品のアクセス解析はコレ。

https://kasasagi.hinaproject.com/access/top/ncode/n8298gr/


「今から説明する話の内容は、このアクセス解析の数値を基にしているからな」

「了解したっス!」


さて、トップページにタイトルが掲載されるようになった無名投稿者が次に目指すのは、日刊ランキング100位だと思う。


正直、このランキングに入れるか入れないかの間には、海より深い溝が横たわっている。

例えば、日刊ランキングのファンタジー部門で100位以内に入ろうと思えば、8時間以内に100pt以上の評価を貰わなければならない。

ローファンタジー部門ならば20pt以上である。


1人の評価者が持つ加点は最大12ptだから、ハイファンタジーなら9人。

ローファンタジーなら2人から満額評価を得られれば、日刊ランキングに入る事が可能な計算だ。


「これなら、やれそうに思えるだろ?」

「そうッスね♪」


だが、実際に投稿してみて思ったのは、この条件達成の難しさだった。


『俺の養女に手を出すな!』は、ローファンタジー作品で、総文字数は158,315文字。そして読了までにかかる時間は、約317分である。


読み終わるまでに5時間はかかる、そこそこの長編作である。

この作品を最後まで読み切った読者の数は、先ほどのアクセス解析の部分別ユニークアクセスの累計値(12/30~4/20)から推測して、おおよそ80名前後いる事がわかっている。


「……で、評価者の数を見てみると5人だ」

「ん? 読了に5時間もかかる小説を最後まで読み切った読者が80人もいて、評価してくれたのが5人ッスか?」

「そう云う事だね」


ちなみに、第1章を読み切った人数は約400人。最終章を読み切った人数は約80人なので、読了率は20%前後だったりする。


ブックマークとの比較で云えば、約30件のブックマークに対して5人の評価だから、約17%ってところ。


「これって多いッスか?少ないッスか?」

「多くもないし、少なくもないって感じだと思うよ」


まさに『The普通』である。

これより数値が若干でも多くなれば、おそらく一度は日刊ランク入り出来たんだろうなぁって感じかな?


「その根拠は何ッスか?」

後輩が首を傾げながら訪ねてくる。


「日刊ローファンの足切り点が24ptで、『俺の養女に手を出すな!』の最高値が24pt/日」

「ぎり入っているじゃないっスか!?」


残念! 足切り点ぎりぎりの作品が複数存在する場合は、ランキング入りは運任せのランダムになるんだなぁ、コレが。


「そこは無名投稿者優先にしようよ!」と思わなくはないけど、まぁレギュレーションである以上、どうしようもないね。


ちなみにランキング上位者の最近の傾向として、『ブックマーク/評価人数』の値は30~40%になる。


ちょっと前までは15~25%だったから、徐々に作品を評価するって文化が浸透してきていると考えられる。


「そうなんッスか」

「ああ、さらに前の作品なんか悲惨だよ。例えば「なろう」総合1位の作品が7%。総合2位の作品が13%だからね」


後輩の絶句する表情を眺めつつ、「私」は紅茶で喉を潤した。


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