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天国と地獄と境目と  作者: きゅうり
1/2

~神様の役目~

「…」

眩しい。

ここはどこだろう。

見たことも無い、知らない場所だ。

何故か私は慌てた。意味もなく、ジタバタと。

そんなことをしていると、1人の男の人が近ずいてきた。


「お、この子だ~…君、名前は?」


知らない人に名前を聞かれた。

普通なら、怪しむだろうが、何故かこの時は、

この人は何もしないという認識があった。


「私の名前は、橋本響香です。」


素直に答えると、その男の人は優しい笑みを浮かべた。


「ん、!なら、僕が担当するのはこの子か!」


意味不明なことを言うと、その人は手帳を手に取り、何かを読み始めた。


「ん〜……へぇ………」


「…?」私はコクリと、首を傾げた。


「君さ、万引きした?」


「ッ!」


私の胸はドキッとした。そう、図星だ。


「流石に、食べるものがないからとはいえ、万引きはなぁ…」


私の家は貧乏で、ほとんど何も食べていなかった。

そして、空腹に耐えられず、おにぎりとサンドイッチを万引きしたのだ。


「うーん…貧乏だとしても、万引きはなぁ…」


「……うぅ…ごめんなさい……ごめんなさい……ぐずっ」


私は泣き出してしまった。


「え、えぇ!?ちょちょ、…!」


その人は私の涙を拭いてくれた。そして、しばらく慰めてくれた。


その人の手は、優しく、暖かかった。



「……泣き止んだ?」


「はい…すみません……」


「大丈夫だよ〜!前もそんな子いたし!それよりさ、君、万引きしたのは自分のためじゃないよね?」


……え?


「弟が二人いるのか…それに、いじめられてる子を助けて…いいことだらけだなぁ……こんな子は久しぶりだ~」



「ど、どういう…」


私が言葉を放とうとした瞬間、男の人が口を開いた。


「君、天国ね。」




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


私は、暖かい場所にいる。

まるで、あの、























神様の手の中のようなところに。








―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「んぁー!疲れた~!!……さて、次は……君だね?」

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