出会い。そして、謎。
それは俺が高校二年になってすぐのことだった。
春風が入る教室で俺はあいつに出会った。
______四月上旬______
??『にいちゃん起きてる〜?もう朝御飯できてるから降りてきて〜』
下から聞こえる妹の声で俺は目覚めた。
俺は眠たい目を擦りながらリビングへ向かった。
??『もう!今日は始業式っていうのに!また遅くまで勉強してたんでしょ!』
朝からうるさいやつだ。
こいつは(霧崎 みさき) 俺の妹だ。夜遅くまで働いている母の代わりに毎日飯を作ってくれてる。
そして俺の名は(霧崎 仁) 私立遠山高等学校に通う
高校2年だ。
妹はその学校の中等部3年だ
みさき『早く食べないとみつきちゃんがまってるよ』
ピンポーン
みさきが玄関のドアを開ける。
みつき『ハロハロ〜お向かいにまいりましたぁ』
こいつの名は(猫宮 みつき)俺の幼稚園からの幼馴染だ。
みさき『いつもありがとうございます。今呼んできますね。』
俺は急いで朝飯を平らげ、行く準備をする。
みつき『あらあら___今日は私のために急いで支度してくれるなんて、嬉しいな!』
なんて自分勝手なやつなんだ
仁『なわけねーだろ。今日は始業式だから急いでるだけだ』
俺はみつきにつぶやく
まだこの時、俺の日常が非日常になることを知らない‥
____私立遠山高等学校____
みつき『今年も同じクラスがいいね!』
満面の笑みで俺に言う。
仁『お前がいるとうるさいから却下』
俺はつぶやく。
校門をくぐると、すぐ奥にある大きな桜の木の下で生徒達が群がっている。
みつき『なんの騒ぎだろう?』
二人は不思議そうにしながら桜の木に向かった。
??『今日も美しい!!』
?『どうやったらあんな美人になれるの!』
そこには、金色の長い髪、白い肌、虚ろな瞳の女がいた。
仁 (あんなやつこの学校にいたっけ?)
俺はその女をじっと見つめた。
すると女が俺に気づいたのか、目が合う。
近づいてくる。
女『あなた名前は?』
女は俺に話しかける。
仁(なんだこいつ____いきなり名前を聞くなんて)
俺はこの女に少し疑問を感じた。
仁『霧崎‥仁だ』
俺は少し戸惑いながらも答えた。
すると女の表情が変わった。
女『あ‥あんたが霧崎 仁なのね‥』
女も戸惑っている。
女『私の名前は高円寺 らいさ よろしくね
霧崎くん』
仁(なんなんだこの女)