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同じ世界、同じ生き方、同じ環境

作者: 一生初心者

 唐突に、考えた事がある。


 今この瞬間に自室でベットなり布団なりで横になりながらスマートフォンを弄っている人間はどのくらい居るのか。


 自分は居間でマットレスを敷いて横になっている。隣には飼っているダックスフンドが居る。


 ツイッターで人々の生活を眺めている。人気のあるソーシャルゲームをやっている。小説投稿サイトでひたすら活字を打ち込んでいる。


 こんな人間はどのくらい居るのか。



 自分語りになるが、少し前に私用で錦糸町に行った。

 東京都墨田区錦糸。


 自分は、田畑が多いわけでは無いがある工場で有名な、比較的田舎の街で育った。

 錦糸町の駅のホームで少し迷いながら外へ出た。最寄り駅から錦糸町駅までは一時間近く掛かった。


 改札を抜けエスカレーターを登った先で、まず、轟音に驚いた。

 右翼団体が何やら演説をしているのだと気付くのに一分は掛かったと思う。今までそんな方々を見た事は無かった。

 

 その次に、人の多さと臭いに驚いた。

 とにかく人が多い。持っていたイメージでは、錦糸町位ではそこまで人口はいないと考えていた。昼過ぎだったのもあるのかもしれない。

 そして異臭がした。建物の壁によりかかり、何人もの列が煙草を吸っていた。

 その人らの近くに灰皿の様な物は見えなかった。携帯灰皿を持っている人ばかりでは無いだろう、道端に捨てているのだと思った。


 目的地をスマートフォンの地図上に表示させるが、場所がいまいち分かりにくい、面倒だし充電も勿体無いと、交通整備をしていた人に訪ねたら地元の方では無いらしく、近くの交番に案内された。

 交番では、やや肥た警官が相手をしてくれた。

 交番に入ったのは始めてだが、その人と交通整備の方には、親近感があった。

 場所を教えてもらい、少々急ぎ目に目的地に向かった。思ったより時間を取られていた。


 用が終わり、特にやる事もなかった為、真っ直ぐ駅へ向かった。


 交差点の上の歩道橋を歩いていた。


 その時、何気なく下の歩道を歩く人混みを見た。

 

 ウインドブレーカーに身を包みラケットバッグを背負う数人の男児、籠に歪に膨らんだレジ袋を積んだママチャリ押してるお義母。


 そして若者。

 多くはイヤホンを付けている、男女の若者たち。とにかく多い。

 恐らく年齢は18〜25くらいまでの青年淑女だ。

 

 それらが信号を待っている。目線は手に持つスマートフォンに注がれている。それらが信号を待っている。


 自分は周りに人が居ないことを確認して、人混みから目をそむけるようにを向け柵に寄り掛かった。


 道路は車が大量にあった。何車線だったかは覚えていない。とにかく何列にも車が並んでいた。

 

 何て自分は悲しい人間なんだろうと思った。思わざるを得なかった。

 これだけの人がいる。それだけの人間の人生があると思うと、自分の人生の価値が無の様に感じた。

 

 その時の、曇りどこか茶色くなった空は人に共通の物であり、これを目にしない人間は居ないことを考えた。



 そして逆説的な二つの論が自分の中に浮かんだ。


 つまり、自分以外の人間は大多数が無だと。


 これだけの人間がいて、すれ違う誰かにおびただしい量のドラマが存在しているのは事実だと。

 

 空に見える月は全世界の人間に同じ物で、違う月を見ている人間は存在しない。

 自分がこう書き込んでいても、明日にこれを読んだ人間はもしかしたら死ぬかもしれない。

 


 人の人生は素晴らしい筈だ。

しかし……それを認識してる現実は本当に存在しているのか?


 目で見える事柄は真実か?自分の精神の見せる幻覚ではないのか?幻覚を現実と認識しているのではないか?

 本当に見えてるのは同じ物か?テレビ番組に出てる人間は実在しているのか?

 

 話を変える。中学の頃[だけ]友達だった奴がいる。こないだ、最寄り駅の駐輪場で顔を見た。相手も気付いたが、互いに話し掛けなかった。

 これから先の人生で、互いにこの人との縁は必要無いと判断したのだと思う。


 井の中の蛙、大海を知らずと言うことわざがある。

 狭い世界でしか活動していない人間は、考える事が狭い。視野が狭い。頭が固い。

 

 色々な事を経験したい、感じた事を表現したい、その為に言葉を巧みに操りたい。

 


 自分は今、将来の為の人格を意識的に形成している。

 それは主に世間体の為であり、暗に『モテる』事を目的としているのだろう。

 社会に出て、恋愛経験が無いのでは人としてどうなのかと考えているからだ。

 いつまでも結婚出来ない人と接した事があるだろうか。

 その人が結婚出来ない『理由』がその時分かっただろうか?

 これが一人の『恋愛観』だ。

 

 日々の生活は基本的にプラスに働いている。

 朝起き、仕事学業をし、飯の判断をし、即日的に又は将来的に家庭に還元する。

 余暇で創作などしている人は特にだ。絵を描き文を書きものを作り……


 世界を広く見るべきだ。狭い世界しか見えていない人は、楽しみをその中にしか見出せない。

 昨日より今日、今日より明日を意識すべきだ。そう考えて行動している。

 

 人は皆、同じだけの時間を過ごし同じ世界に生きるのだから、可能性そのものに気付かないのは勿体無い。 


 効率の良さと非効率の良さに気付くか気付かないか、

 作る事の良さと消費する事の良さ。

 

 犬を飼ってみれば、遊び半分で飼うべき事でないというのが分かる。

 逆に可能性に乏しい場合、虐待や飼育放棄といった心の貧しい事をする。馬鹿だ。

 識字率の高さと人間性の良さは比例しない。

 

 広く考え、高く行動する事は確実に人生を豊かにする。

 

手紙という訳では無いが、これを結びの挨拶としたいと思う。


 夏の疲れが出やすい頃です。健康にはくれぐれもご留意ください。


 閲覧ありがとうございました。

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