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太陽の雲が人類をアレに進化させる、そう遠くない未来。  作者: 城谷創懐(シロタニクラフト)
第六話 「地球の終焉」
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光喰いの代償

一足早く、自由の楽園に行ってしまった幻に逢うために、奮闘するスレンダーマンの飛。

世界の光を喰らい、光で身体を満たせば、自由の楽園に行けると思っていた。

しかし、見当違いだった。

何も変化はなかった。

喰らった光は、強大な闇にすべて呑み込まれていたのだ。

スレンダーマンの飛は、無駄に光をむさぼっていたのだ。

世界が闇のエネルギーに支配されようとしていた。

「闇の黒」が一層濃くなって、「光の白」を目立たせていた。

飛の中にある「光の魂」が夜空の月のように目立っていた。

一面の闇の中に輝き続ける「光の魂」に導かれて、エイリアンやUMAがたかってきた。

跳ねて逃げても、奴らはしつこく追ってきた。

黒の世界がどこまでも続いていた。

「光の白」はほとんど見えない。

現在、光は貴重なエネルギーだった。

家の屋根からデパートの屋上へと飛び移ったりして、必死に逃げた。

それでも白い獲物(光の魂)をねらって、奴らは追いかけてきた。

スレンダーマンの飛は高層ビルの屋上で跳ねるのをやめた。

むやみに逃避すると、かえって敵が多くなる。

飛は自由の楽園に行く方法を模索した。


飛は考察の世界に入っていった。

自由の楽園に行く唯一の方法は

『エイリアンが人間の魂を喰らうこと』だ。


エイリアンは「闇の肉体」と「光を帯びた闇の魂」を持っている。

そして、人間の魂は「光の魂」だ。

「闇の肉体」の状態で、「光の魂」を喰らい、体内の「光を帯びた闇の魂」と融合すればいいのだ。


飛の現在の状態は

「闇の肉体」で、「闇の魂」と「光の魂」の両方を持っている。


足りないのは「光を帯びた闇の魂」だけだ。


それを肉体ごと喰らうのではダメだ。

体内に取り込まないといけない。

「光を帯びた闇の魂」をはだかの状態で喰らえばいい。


それを持っているのは、エイリアンだけだ。

僕をねらう敵の半数はエイリアンだ。

エイリアンの息の根を止めて、魂を吐き出したときにそれを喰らう。

難しそうだが、挑戦する価値はある。


スレンダーマンの飛は高層ビルの屋上から飛び降りた。

両手と両脚をすぼめて、空中で槍状になる。

落下地点を一匹のエイリアンに定めた。

ゴーッとすさまじい強風を身にまとった。

黒い身体が黒い世界の保護色となっていた。

冷酷に、そして静かに降る。

スレンダーマンの飛がすごい勢いで、一匹のエイリアンを貫通した。

地面に深く突き刺さった。

刺されたエイリアンから「光を帯びた闇の魂」が吐き出される。

スレンダーマンの飛は、くうを蹴って、空へ跳躍した。

重力をものともしないで、跳び上がった。

「光を帯びた闇の魂」を蹴り飛ばすが、飛の足は魂を透き通っていった。

吸血鬼(UMA)が翼をはためかせ、魂を喰らおうとした。

「させるか!」

飛は長細い腕をのばして、鋭いパンチをお見舞いした。

吸血鬼はひるんだ。

吸血鬼が飛の腕をかみついた。

激痛が走ったが、血は出なかった。

飛の切り離された腕が地面に落下していった。

それは矢のように鋭くとがっていた。

飛の腕が地上のエイリアンに刺さった。

エイリアンから「光を帯びた闇の魂」が吐き出された。

スレンダーマンの飛は、その魂を大口を開けて、喰らった。

飛の体内に三つの魂が宿った。

闇の魂。

光の魂。

光を帯びた闇の魂。

それらは融合せずに体内にそれぞれ灯っていた。

吸血鬼が飛に襲いかかってきた。

飛は細い身体を活かして、身をひるがえした。

吸血鬼はくうを噛んだ。

牙と牙のぶつかり合う音が聞こえた。

スレンダーマンの飛は、樹木に乗った。

樹木を蹴飛ばして、空高く飛び跳ねた。

高層ビルの屋上を目指していたが、明らかに飛距離が足りなかった。

飛は窓に飛び蹴りをかました。

窓ガラスが粉砕して、鱗粉のように飛散した。

飛は見知らぬオフィスに着地した。

誰一人いない。

無人の会社だった。

飛が侵入したのは、人気ゲームを製作する本社だった。

ポスターには「JKコロシアム オン スクール」と書いてあった。




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