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龍との共闘



 レフィールがラトゥーラと、そして黎二たちがグララジラスとそれぞれ戦い始めたそのころ。

 本陣から一人離れていた水明は、本陣とレフィールのいる地点とを結ぶ線のおよそ中間の地点で、魔族の部隊とぶつかっていた。



「――Fiamma est lego .Vis wizard」

(――炎よ集え。魔術師が叫ぶ怨嗟の如く)



 詠唱のあと、魔族の群れに向かうのは炎の魔術であるアッシュールバニパルの焔。

 古代アッシリアの伝説にあるズトゥルタンの呪いをその由来とし、生物に対する特攻を持つこの魔術はまず、詠唱が始まると共に数個の小魔法陣を不規則に宙に浮かびあがらせる。そして詠唱が進むにつれ中心に光輝する球体を造出。燃えるように輝く石を核とした砲台は灼熱をまとい、よく見るような炎ではなく、バーナーのように指向性を持った輝くプラズマを撃ち出して、対象を滅ぼすのだ。



 群れる魔族の中心で、爆風が舞う。灼熱の中に取り残された魔族は断末魔の叫びすら上げる暇もなく、灰へと変わり地に還った。

 たとえ数では負けていても、戦力差は歴然だった。それでも、魔族たちはひるむことなく向かって来る。ただ一つの指令のみを忠実に行う、融通という言葉を知らない機械のように。

 そう、水明は現在、魔族の軍に対して単独行動を取っている。



 目的は、魔族の部隊の探索および遊撃だ。

 本陣での試合から数日経ち、帝国の将兵たちもぽつぽつと功を挙げ始め、ようやく黎二たちも魔族との戦いに向かえるようになったおりのこと。水明はレナートから内々に、足止めの部隊を配置していない地域に魔族が来ていないか、もしいれば独自の判断で攻撃を加えて欲しいと頼まれた。



 無論一人で動くため「できる範囲で」との言葉があったが、



「――本来は金を貰うところなんだが、まあレフィールや黎二たちの負担を軽減するって考えれば悪くはないか……」



 とは、ここに来る前の陣地での水明の言である。

 向こうの世界では、魔術師の仕事を受けると金銭のやり取りが発生するため、こういった考えに帰着するのは至極当然だが、今回は仲間のことや食事などの提供もあったため、その分は働かなければと思い、引き受けることにしたのである。

 もちろん、自分から首を突っ込んでおいて何もしないのは、筋違いだと思ったということもあるのだが。



 さしあたり黎二に怪しまれぬよう、まず他の任を頼まれたレフィールにくっ付いて行動。そののちに、予定通り単独行動に移ったわけである。

 地図を広げ、星の位置を確認し、現在位置や足止めの部隊がいない場所を特定。帝国軍が向かうルートから外れるように、魔術で強化した身体で険しい山道を鼻歌まじりに進んでいると、やがて魔族の部隊を発見した。



 数はおおよそ二百といったところ。地面を移動するタイプの魔族で構成された、歩兵部隊であり、一塊になって森を侵食しながら前進していた。その様はさながら芋虫が葉野菜を食べながら動くかのよう。木々をなぎ倒して、我が物顔で突き進んでいる。



 そしてその魔族は、見知っているデーモンのような型の魔族と違い、獣と蟲の特徴を持ったものだった。身体の大きさは海外のバスケット選手を二回りほど大きくしたような巨体で、体表は真っ黒なクチクラに覆われており、外骨格を形成し、見た目は頑健。同種同士で何やらやり取りでもしているのか、さながら蜘蛛の持つ口器のような口をカチャカチャと不気味にうごめかせていた。



「うげぇ……」



 それに催す嫌悪感は、これまでにはないものだ。これに比べれば、以前よく見たデーモンに似た魔族はまだ見れる方の部類だろう。あちらの方が、こちらよりも比較的外見が整っている。生理的な気持ち悪さからくる吐き気を、無意識に声に出して多少なり軽減させる水明。見つけてしまった以上、何かしなければならず、さりとてどうするかというのがここでの判断の岐路だろう。



 殲滅するのか。もしくは痛手だけ与えて撤退するのか。この数ならば大魔術を二度三度使えば殲滅できる数だが、現在の帝国が取っている策を考えれば、そこまでせずともいいかとも思えてくる。他の部隊と同じように、魔族の足止めをして、あわよくば数を減らし、報告すればいい。



 だが――



(これからのことを考えると、な)



 ふと懸念したのは、この戦いの行く末ではなく、自分についてのことだ。現状魔族との戦いに関してはそれほど危惧を抱いているわけではないが、いまは他の脅威の影がちらついている状況にある。



 そう、それは普遍の使徒と名乗った蜃気楼の男を始めとする、インルーたちのことだ。

 あれらの相手は水明にとって、掛け値なしの脅威と言える。インルーの物理的な強さや、蜃気楼の男の使った魔術師の観点からも尋常を逸したほどの魔術の冴え。彼らとの争いが今後避けられなくなったときのことを考えれば、自ら進んで危険に飛び込み、力を付けなければ、次のときにはさらなる窮地に立たされることが予想される。



「だから、まあ、戦闘勘を研ぎ澄ませなきゃならないのはわかっているんだが……」



 だからといって敵軍に突っ込むのはあまりにお粗末な考えではないかと、そう思ってしまうのだ。魔術師であれば、魔術師なりの戦い方を模索するのが当たり前だ。闇雲に戦いを重ねても得られるものはないし何より、手に入れるものの目標すら曖昧なのだ。



 だが、いまの自分には、その闇雲も曖昧も呑み込まなけばならない切迫が、確かに胸の内にある。現状に甘んじず、ただひたすらに追い求めなければ、いつか再び地に塗れるときがくるだろう。



 やるべきことを胸の内にて再確認し、木陰から躍り出ると、魔族たちはすぐに耳障りな鳴き声を上げて襲い掛かって来る。

 その爪を、鋭い口器を頼みとし、ひ弱な人間の身体を切り裂き食い荒らさんとして。

 しかし、魔族が頼みを置く力はそれだけではない。その身にまとう闇色の力が、その主たるものだと言えるだろう。まるでオーラのような、妖しく仄めく「おどみ」である。闇魔法等の負の力とはまた別の、邪神の力を源泉とする力。邪神に抗する女神の加護を持たない者が生身に受ければ、痛手では済まないほどの影響がある。



「……だが」



 ――だが、一体それのどこに恐れなければならない要素があるのだろうか。確かにその邪神の力は驚異的だ。神格がかかわるため、強い部類に入るだろう。しかし、これまであった戦いがそれに劣るかと言われれば、決してそうではないし、それ以上の戦いなど履いて捨てるほどあった。



 当然神秘的な力を操る者たちとの戦いは言うに及ばず、いや、向こうは尋常な戦いの方が、こちらのあらゆる戦いを凌駕していると言えるだろう。

 それは、現在どこにでもあるありふれた戦いだ。科学の利器を頼みとし、それを運用することを前提として突き詰めた軍隊の戦術である。



 機関銃から発射される銃弾の弾の数々、個人に強力な打撃力を持たせる対戦車グレネードRPG―7、マッハ2で飛翔し、二百キロ先から寸分たがわず向かって来る艦対艦ミサイルとそれを搭載したミサイル巡洋艦(キーロフきゅう)、空から人間を制圧する戦闘ヘリ、スーパーハインド。それらとの戦いを思い出せば、魔族との戦いなどどれほどのことがあるというのか。基本的に音速で、見えない場所から飛んでくるものを相手に戦ったことを思い出せば、すぐ目の前でそれ以下の速度で襲い掛かって来る脅威など、目を瞑って戦えるほどに難度が低い。



 正面から飛んでくるおどみをかわし、横合いから振りかぶられる爪を魔術で防御し、炎の魔術で応戦する。魔族の囲みが狭まって来れば、地面を吹き飛ばし対処。それと同時に自身も宙へと跳ねあがる。

 重力に引かれ近場の魔族の身体に着地すると、耳障りな声が上がる。キィキィとまるで金属同士を擦り合わせたような音。人が嫌悪してやまないそれを早々に耳から排除するため、魔力を溜めて踏み潰す。足元の声が消えるが、周囲の声のけたたましさがさらに酷くなった。



「――Fiamma est lego.Vis wizard.Hex agon aestua sursum.Impedimntum mors」

(――炎よ集え。魔術師の叫ぶ怨嗟の如く。その断末魔は形となりて、斯く燃え上がり、そして我が前を阻む敵に恐るべき死の運命を)



 ……詠唱後、アッシュールバニパルの焔が魔族を焼く。

 抜けるような青空の下、火焔が跳ねまわり、肉を燻す白煙が立ち込め、赤い世界が広がって行く。傍から見れば、白昼夢のような光景だろう。誰もの心に爽やかな風を入れる青空の下で、焦熱地獄の宴が繰り広げられているのだ。受ける印象は度を逸したちぐはぐさとなるのではないだろうか。



 叫喚の巷に眉をひそめながら、しばしの間雑念に耽る。



(……にしても魔族たちの動きが決まって単調なのはどういうことなんだ?)



 思い浮かんだそれは以前から気になっていたことだ。水明の見た限りでは、これまで魔族たちは、ただ押し寄せるだけの戦術を取って人間の土地を攻めてきていた。ヴィシュッダが初美を策に嵌めた事例もあるが、そのときも本隊自体は他のときと同じく、真正面から向かっていくだけの戦法だったはずだ。



 愚直に、単純に、陣形こそ取れているが、戦術に引いたり押したりといった巧も妙さえもありはしない。数の力に頼みを置いて押し寄せるだけの戦術である。確かにそれは数が多ければ有用な手だし、知性がなければ自然戦い方はそうなるだろう。



 だが、それに対抗する手段があるならば、その限りではない。この世界の人間は魔族と戦うために魔法を扱うし、戦術も用いる。他の世界から勇者だって呼んでいる。それゆえこれまで、魔族を退け、種として生き残ってきたのである。



 にもかかわらず、魔族たちは愚直な攻めの一点張りだ。



(これじゃ……)



 そう、これではまるで、殺して欲しいと自ら言っているようなものではないか。相手は対抗策を講じているにもかかわらず、自分たちは古臭い化石のように同じ戦い方を取っているのだ。自ら死にに行っているようなものだろう。



 ふとどこぞで捏造されたあの有名な集団自殺の話を思い出す。異常発生したタビネズミ(レミング)たちが群れを作り、次々と崖から海へと飛び込んで溺れ死んでしまうという逸話だ。

 レミングの集団自殺は実際には存在しないが、いま目の前にあるこれは、ある意味似たような現象ではないか。



「魔族の攻撃が単調だとすり込んで相手を油断させる壮大な囮……にしてはうま味がない。使える場面も限られているし、それを使って戦況を覆さなきゃならないほどの状況でもない。重要な戦局でもない。単に俺が考えすぎなだけなのか、それとも目的が別にあるのか……」



 魔族と応戦しながらも、徐々に思考の深みへと嵌まって行く水明。

 考えるならば、帝国を攻める本隊を囮とし、別働隊から目を背けさせて他を襲うというのも考えられる。だが、現在は連合と帝国に対し二正面作戦をとっているため、別働隊が攻めに出るとすればアステル王国方面だが、いまそちらに軍を向けたとして、それが損害に釣り合う戦果になるのか甚だ疑問である。確かにシャルドックやトリアの難民受け入れで混乱が避けられない状況にあるため、攻め時ではあるだろうが――それではさすがに戦線を伸ばし過ぎて、攻め手の供給が追い付かなくなるというデメリットが出てくる。



 どういうことなのか。いや、特に何もないのか。考えるにつれ、少しづつ手がおろそかになり、囲みの層が増していく。己の思考を邪魔せんとする有象無象に苛立ちが募り始め、なれば全て吹き飛ばしてしまわんと呪文を紡ぎ始めたみぎり。



 ――水明の周りを囲んでいた魔族たちが、唐突に消し飛んだ。



「…………っ」



 それは、まるで見えない巨大な手に掴まれ、そして握りつぶされたかのように。

 三つ。三か所だ。間近の空間。あたかも魔族たちの映像を取り込んだガラス玉が魔力を受けて歪んだとかと思ったのもつかの間、そうなった。ぐちゃりと、何の抵抗も許さずに。



 突如後ろに現れた気配に向かって睨むように目を細め、険を多分に含んだ質問を投げる。



「――なんのつもりだ?」



「いや、上手い具合に固まっていたのでな。吹き飛ばさせてもらっただけのことよ」



 振り向くと、魔族の肉片と血だまりの中で、白銀の角を持った男が佇んでいた。

 和装にも似た、胸のはだけた白い服に身を包み、数珠のような首飾りをかけた緑髪。顔には常にこの世の事象の何もかもを楽しむような不敵な笑みを携え、愉快気な雰囲気を振り撒いている。だが、それゆえこの血なまぐさい場と釣り合わず、剣呑さの権化と化していた。



 普遍の使徒の龍人、インルー。



 くつくつと笑いながら近寄って来る龍人には、周囲の魔族の姿が見えないのか。それとも視界にさえ入れていないのか。危機感に盲目になったままの男に対し、しかし水明もまた盲目であった。



「アンタとの再戦にはまだ随分と早いと思うんだが?」


「何を言う。戦いに早いも遅いもなかろう? 相手が敵であれば地の果てだろうとときの果てだろうとどこであろうと、出会ったその場こそ闘争の場に他ならん」


「出会ったところが戦場って、一体どこの前田さんだよ……」



 呆れ声を発する水明に対し、威圧するように殺気を高めていくインルー。なればこの敵軍に囲まれた状況で、リターンマッチと洒落込もうと言うのか。確かに闘争とは、時と場所を選ぶようなものではない。それでもこんな状況でやろうというのは、さすがに酔狂と言うほかない。



 だが、きっとこの戦闘に至上を見出す龍人には、この鉄火場であっても関係などないだろう。魔族との戦いが取るに足らない些事ならば、自身との戦いの中であってもそれは、片手間にもならない事柄だろう。そして、自身にもそれを望んでいる。同じ舞台で戦える強者であれと、あってくれと、きっと望んでやまないのだ。



 空気が徐々に悲鳴を上げて行く。水明の焔で止まらなかった魔族たちも、今度ばかりは動けずにいる。恐怖のタガなど最初からない生物だが、水明の魔力の昂りと、インルーの発する強大な力の気配の鬩ぎ合いに、ほとんど物理的に縛られているのだ。



 だが、インルーは突如その不敵な微笑の質を変え――



「いやいや冗談、冗談だ。貴殿と遭うとやはり無駄が多くなるな」


「あ?」


「なに、今日は貴殿と戦いに来たわけではないのだ」


「なら――」


「まあ聞け。今日俺は俺でこの羽虫共を倒しに来たというわけよ。そうしたら、偶さか貴殿を見つけたと言うわけだ」


「偶さかだって?」


「そう、偶さかだ」


「こんな連中を倒すためだけにアンタがわざわざ来たのかよ?」


「主賓はこのあとだ。前座をまず露払いして迎えるというわけよ」


「つーことは、魔族の将軍でもくるのか。勇者攫ったり魔族と戦ったりやってることがちぐはぐだぜ?」


「それは貴殿の視点からでの話。一応、こっちでは整合は取れているのでな」



 そう言って、はぐらかすインルー。魔族と戦うということはわかった。だが、自身と戦うわけでもないのにコンタクトを取ったことについては、疑問が残る。



「それで、結局アンタは何がしたいんだ?」


「貴殿もこの羽虫共を倒そうとしているのだろう? 二人でやれば早く済むのではないかと思ってな」


「目的が同じだから共闘しようってことかよ? 馴れるつもりはないぜ?」


「それは俺としても望むところ。下手に馴れては再戦のときに情が邪魔をするからな」


「ホントアンタはそればっかりだ」


「それで?」



 一転声音の変わった訊ね。持ち掛けた迎合に如何なる返答をするのかという問い。この男は敵だ。だが、決してそれがこちらを謀ってのものではないだろう。この男は真に闘争を求めているのだから。おそらくそれを冒そうとするものならばたとえ任務であったとしても、撥ね付けるのだろう。これはそういう類の性格だ。



 ……ここで申し出を拒否し、一戦交えるのは悪手だろう。わざわざ敵を増やす必要はないし、こちらも魔族を倒すのが目的であるため、手の一つではある。ただここで二人戦えば、少なからず手の内を晒すことになるが――それは向こうも同じか。いずれにせよこちらもあちらも奥の手は隠すのだから、拒否することに意味はない。



「……いいぜ」


「決まりだな。いまだけ背中を頼む」



 インルーの言葉に、無言で頷く。そして、どちらからともなく反対合わせになり、いまもって魔力と武威の鬩ぎ合いに縛られている魔族たちと相対する。



 ――図らずも展開されることとなった龍人との共闘。

 しかしてそれは正しい意味で鏖殺だったろう。もとより危なげなど一切なく戦えていたが、背中を気にする必要がなくなり、各々正面と両横にのみ集中できるようになった。

 魔術を撃つと、やはり消し炭に変わっていく魔族たち。だが背後では、それに倍する数が、インルーの拳によって消し飛んでいた。



 負ける要素など、微塵もなかった。たった百程度の数では、あっという間に終わってしまうだろう。

 気付けばインルーが背後の魔族を滅し、他の囲みを潰さんと動いていた。



 輝く、妖しげな眼光。インルーの両眼にて睥睨された魔族は、その視線上にいた全てが一瞬にして挽き潰された。



「ッツ、視殺(ドラコマイ)……」



 先ほど、水明の周囲にいた魔族たちを倒した技もこれだ。

 視線によって相手を害する術の中で、最も想像しやすいのは――イビルアイ。魔術界においては最も単純で古い歴史を持っている術の一つとされるものだ。もとは羨望や嫉妬の眼差しが一種の呪いとなって相手に降りかかるというものであり、



 無論インルーのそれは起源を同じにするものではないだろうが、あまりに驚異的な攻撃だというのは間違いないだろう。



 認識ノットイコール攻撃なのだから、相手からすれば堪ったものではない。

 魔族の大方が片付くと、インルーはふいに笑みを作り出す。



「今度はなんで笑ってるんだ?」


「いや、取るに足らない羽虫相手でも、強い者と肩を並べて蹴散らしていくのは、こう、意外と爽快だと思ってな」


「はぁ?」


「いや、本当に意外なものよ。ここ何十年と戦っていたにもかかわらず、こんな気持ちを得る日が来るとはな。雑魚は雑魚なりに、役に立つこともあるのだな」



 考えているのは一体何か。多くの雑魚を倒すゲームか、いや、どちらかと言えばこれはパズルゲームの連鎖だろう。インルーに嗜虐の()はない。なれば、むしろ沢山消していく爽快感が近いのだと思われる。たとえるのであれば、そんなところだろう。




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