結果から言うと
あなたの新刊の書き出しったーで出たのを書いてみました!
結果から言うと、告白は大失敗だった。
こんなはずではなかった。
しっかりフラレて辺境伯領にるんるんで帰るつもりだったのに…。
辺境伯家の子供は男も女も関係なく16になったら王都の騎士団に入団する。そして王都で結婚相手を自分で探すのだ。
辺境伯は王都より離れていて、魔獣も出るため普通の令嬢や令息には人気がない。嫌々くるよりは強くて戦える婿や嫁がいい。その為王都の騎士団で5年間鍛えながら相手を探のだ。
辺境伯家の次女のレティシアも騎士団で5年を過ごした。そろそろ自領に戻る頃になったが結婚相手を探すつもりはなかった。自領が好きで辺境伯の騎士になりたかった。
「でもとりあえず告白したという事実がいるのよね。」
自分より弱い相手なんて絶対無理。それに爵位が低いと断ってくれないかもしれない。
そこで女嫌いで辺境伯より上の、騎士団長で次期公爵でもあるルシウス・ヴァノに告白することにした。
ヴァノ団長なら、冷たくあしらわれて終わりだろう。
「決めた!よし。今からさくっと言ってこよ。」
「団長、今よろしいでしょうか?」
「レティシアか。なんだ?」
書類にサインしていたルシウスがこちらを見た。
「団長のことが好きです。私と結婚してもらえませんか?」
「いいだろう。こちらにサインを。」
「…え?」
「なんだ?」
「なんのサインですか?」
「婚姻届だ」
「はぁ??無理です!」
「大丈夫だ。辺境伯にも手紙を送ってある。私も結婚するなら君と思っていた。」
「…送って…ある??」
「3日前に送ったのでもう返信が届くだろう。」
意味がわからない。断られる前提の告白だったのに。
次期公爵様の求婚を断れるはずがない。
レティシアは呆然と立ち尽くした。