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掌編小説  作者: 唯野
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三題噺 ガレージの中 書類 遊ぶ

ある日ガレージの整理をしていた家族が、古い書類の束を発見した。


その中には子供たちが幼いころに遊んでいた【タイムカプセル】が入っていた。


中には、彼らが描いた絵や手紙、そして未来の自分たちへのメッセージが詰まっていた。


『大人になったらサッカー選手になりたい』


『お姫様みたいなドレスを着たい』


『兄妹が無事に大きく育ちますように』


皆、思い思いに書いたのだろう、その時の記憶が蘇り数年ぶりに家族団欒で盛り上がる。


「懐かしいなぁ、あの頃は本気でサッカー選手になりたかったもんな」


「あら、今でも高校選抜に選ばれる位には努力しているじゃない?」


「まぁね、でも今は夢じゃなくてしっかりとした目標だからね」


兄妹の話を聞きながら両親は次のタイムカプセルの準備をする。


「二人とも、どうせならあなたたちの将来の子供充てに手紙を書いてみたらどお?」


母親の提案に乗った兄妹はまだ見ぬ自分の子供に手紙を書いた。それはありきたりな内容だったかもしれないが、必要なのはそれをしっかりと叶える事であることを、家族は知っている。


「タイムカプセルというか、願掛けみたいなもんかね」


父親がそう言ってカプセルを地中に埋めた。


『次に開けるときは、四人ではなく十人くらいになっているといいな』


四人全員が同じことを考えていた。


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