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22話 神ダンジョンで引きこもる!②


「やっと1階についた……思ったより時間かかっちゃったな。でも、これで目的は達成したぞ」


あれから響は階段を見つけてはモンスターを倒し、下の階へと誘導すべく奮起していた。

そしてようやく1階に辿り着いたのだ。

1階は他のフロアと違い病室はなく、受付やそのためのベンチが並んでいた。


下の階に行くに連れモンスターにも変化があった。

5階ではグール、4階ではスケルトン、3階ではアンデットナイト、2階に至っては魔法を使うアンデットメイジなるものが出現。


今ではモンスターの群れとなって響に襲いかかっている。

そしてそれらのモンスターをいくとどなく倒し続けている響のレベルにも勿論変化は起きていた。


「よし、1階で限界まで引きこもるぞ。今のステータスはっと……」



【ステータス】


Fランク覚醒者 佐藤響 Lv52

HP:510 MP:90


功績:ジャイアントキリング


力38

防御力30

知能31

速度30

精神力43


スキル

・不屈の精神Lv4

・目目連Lv2

・臨界点Lv5

・弱点特攻Lv3


「ここに来てから11もレベルアップしたのか。相変わらずステータスはあんまり伸びないけど……おっと!」


ぼんやりとステータスを眺めていると、後ろから復活したアンデットナイトが槍を突き出してきた。

難なくそれを躱し、直ぐさま顔面に白光を突き刺した。


【レベルアップしました】

「おお、もしかしてこのアンデットナイト君はこれの為に……なんて良い奴なんだ!!」


どうやらこのダンジョンに入ってからは、響の辞書に偶然と言う言葉はどこか彼方へと消えてしまったみたいだ。


──とりあえず地下に続く階段を見つけてからレベル上げに専念しよう!


他のモンスター達が復活する前にその場を離れ、1階を探索する事にした。

歩き始めてすぐに《手術室》と書かれた部屋を発見。

正直あまり入りたくなかった響だが、意を決して扉を開くと──


中にいたぎゅうぎゅう詰めになっているモンスター達の視線が一斉に集まる。


「……失礼しましたァッ!」


即座に扉を閉めた。脊髄反射というやつだ。

あまりの悲惨な光景に頭を抱え座り込み、


「んんんんんん!? なんだ今の!? 物凄い数だったぞ。朝の山の足線くらいぎゅうぎゅうだったぞ!? あんなの初見殺しもいいとこ──いや違うな」


ブツブツ文句を言っていた響が、ふと急に立ち上がった。

その顔付きは先程までとはまるで別人のようで、何かを決意した漢の表情だ。


「ここには何も居ない。俺は何も見てない。何も……な゛かった……よし次行こう」


その時、ガラガラという音が後ろから聞こえ、振り返ると、スケルトンと目が合った。

いや、スケルトンは骸骨だから目はないのだけど。


「ですよねえええええええ!!!! こっち来んなあああああ!!!!」


叫びながら全力で逃走。しかしモンスター達がそれを放っておく訳もなく追いかけてくる。

命を懸けたダンジョン鬼ごっこが開催された瞬間だ。


頑張れ響、負けるな響!

右へ左へと曲がり逃げ続けるも、その時は意外と早く訪れた。


「あれえええ行き止まり早いよおおおッ!!」


前方は壁。これ以上逃げることは許さないとダンジョンから言われているようだった。

一瞬振り返りざっと数を確認すると、見えているだけで30体はいる。


あの群れを独りで相手をするのは中々に危険な行為だ。

今までが順調過ぎただけで、これが本来のダンジョンの姿。Eランクダンジョンとはいえ、決して油断出来ない理由でもある。


響は覚悟を決め立ち止まる。

振り返り白光を構え、ポケットからあるものを取り出した。


「チッ。仕方ねぇ、かかってこい経験値共!!」


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