表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/131

0話 最強の探索者



「全く冗談じゃねぇぞ。なんで俺が新人の引率なんかしなけゃりゃなんねぇんだ! 俺にはやる事があるってのに」


Cランクダンジョン最奥部、ボス部屋へと続く扉の前で馬渕翼はボヤいた。後ろには6人の新人探索者(シーカー)


「あ、あの翼さん! ボスの前に質問いいですか……?」


荒れている翼の前に出たのは、切れ長で目つきの悪い翼とは対称的なタレ目の青年。


他の新人達は翼が荒れている事にビビって縮こまっていると言うのに、中々肝っ玉が座っている。


「なんだよ新人」

「さっきの……ドラゴニュートをやつけた時、どうやったのかなって。他は見えたんですけど、あの時だけ速すぎて……」

「……なに?」


翼はS級覚醒者だ。そして目の前の新人はF級。言わば最強と最弱。力の差は絶望するくらいに大きい。

だと言うのに、彼は翼の動きを見えていたと言っている。それが翼には信じられなかった。


「えっと、だから……」

「確かF級だっけ?」


言いかけた新人に被せて聞いた。


「はい……残念な事に」

「いやお前、才能あるぞ。それと、さっきのは俺のスキル威神力を使っただけだ。俺は動いちゃいない。くだらねぇ事聞いてねぇでさっさと行くぞ。俺はお前と違って忙しいんだ」


限りなく冷たい態度だが青年は最強の探索者(シーカー)に褒められた事が何よりも嬉しく、肝心の答えなど頭に入っていかなかった。


「俺、才能あるんだ……!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ