端っこ線三途の川方面
彼女は言った。彼女は言った。君はここに来ちゃいけないと。
僕は泣いた。僕は泣いた。彼女に逝って欲しくなかったから。
彼女は死んだ。彼女は死んだ。理不尽な言葉の暴力と社会とやらが考えたルールのせいで。
走って、いってきます。と彼女は笑う。そんな彼女は僕に言う。君にはまだやるべきことがある。と。それが何かを教えずに彼女は今来た電車に乗る。汽笛の音とともに彼女が遠くなっていく。
汽笛の音が未だに耳に残る。彼女のいない世界で、笑った彼女のぼやけた残像と、耳鳴りのように響く汽笛の音が、僕の心を不安にさせた。