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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
ダンジョンに適応する日本
375/385

第三百六十七話 中級ダンジョン後半 デザート・スフィンクス

累計PV数851万突破いたしました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

「さて、外の敵は色々と旨みも何もなかったけど、ボスだってんならそれなりに歯応えあるんだろうな」

「敵なんて楽に倒せるに越したことはないと思ってたけど……ここの敵はちょっとね」


 ため息を軽くついてピラミッドに入っていく。

 ピラミッドの内部自体も短い一本道でダンジョンと言えるような構成ではなく、奥に広間らしい場も見えている。分かりやすいボス部屋だ。


「は、入ってすぐ見えているあたり本当にこれで終わりなんだね……」

「……行こう」


 とはいえここからさらに迷いたい訳でもないし、ここで終わりだと言うならそれもいいだろう。面白くないギミック迷路に、わからなければ倒せないくせに分かってしまえば雑魚以下で、オマケにドロップアイテムもろくにない敵にと、この階層変に疲れさせられた。

 石造りの道に灯りとなる灯火が等間隔で置いてある殺風景な通路を通り、大広間に入る。

すると入って来た入り口は重厚な音を立てて閉じていく。予想通りのボス部屋だ。

部屋をパッと見ると部屋の中でありながら砂が敷き詰められた部屋だ。今のところはそれ以外にものはない。

強いて言うなら先ほどまできつい日光にさらされていた身からすると、最低限の灯火しかないこの場は暑く明るい外とは打って変わって薄暗いし肌寒い。


「一個上の階にあった木みたいに一見ボスに見えないものがボスやってる訳じゃないっぽいな。後から現れるタイプか?」

「……砂に埋まってるかも。それか……」


 茜が言い終える前に地面が揺れ出してきた。

 地面と言うよりは砂が動いていると言う感じだ。地面を形成していた砂が吸い寄せられるように集まり、山となり、魔物の姿となった。


「……砂自体が魔物か」

「成程、外のとは違ってだいぶ造形細かいけど、ここの魔物って総じて砂で出来てたもんな。別におかしいこたぁないわな」


 外にいたデザート・ゴーレムは砂で出来た盛り上がりに手足と凶暴そうな顔が付いただけの子供が砂遊びで作ったかのような簡素さだったが、やはりボスだけあるらしく造形が凝っている。

 人の頭が犬の体に乗っていて、背中には翼が、尻尾は蛇でできている。アラビアンな物語でどこかしら聞いたことのあるような造形をした魔物は流砂で出来た体にしては綺麗な作りになっている。

 それが大きく高い声で吠えると、一気に飛びかかってきた! 秋彦達もそれをなんなく回避する。戦闘開始だ。

初手は大きく距離をとってのアナライズだ。ここは怠れない。


名前;デザート・スフィンクス

戦闘力:<150,000>

有利属性:炎、土

不利属性:水、風

使用魔法属性:土

スキル

<砂状体:(核以外の全てが砂で出来ており、あらゆる物理攻撃を無効化し、魔法攻撃にも高い耐性を誇る)>

<デザート・クロー:(砂を含んだ体から繰り出される爪の攻撃。爪自体は鋭く、遠くの相手にも砂を含んだ削り能力のある斬撃が飛ぶ)>

<デザート・ウイング:(背中の羽を羽ばたかせ、大竜巻を巻き起こす。強力な斬撃の嵐はあらゆる敵を削り、切り刻む)>

<デザート・バイト:(牙を使って噛み付く、場合によっては飲み込もうとし、飲み込まれた相手は耐性無視で石化する)>

<滅びの叫び:(大きな声で吠える。石化状態の者がこの叫びを聞くと、耐性を無視して即死させる)>

<砂隠れ:(砂に潜り込む事で砂と同化する事で防御力と回避力を高め、隠れている間回復していく)>


「おお、強そうだぞこれなかなか」


 データだけを見るとなかなか強敵だ。先ほどの突撃を見るにゴーレム達のように動きが緩慢と言うわけではない。攻撃の一つ一つに削り効果があり、攻撃を受ければ装備にきついダメージになる。

 さらに隙あれば噛み付きからの飲み込みでコチラを石化させ、滅びの叫びでトドメを刺すというコンボもあるらしい。


「石化治す道具あるとは言えこれは手強いわね」

「そうだな……おっと!」


 悠長に相手の状態を確認するまもなく爪の斬撃が飛んできた。作戦会議をする余裕は与えてくれないらしい。しかもこの爪の斬撃もデザート・ゴーレムのとは段違いに早い。この速度では状況次第では嫌でも受けなければいけない場合も出るかもしれない。冒険者泣かせなことこの上無い相手だ。


「つってもやることは外の奴らと同じだろう。茜、頼むぜ」


 だが、茜は顎に手を当て、何か考えていて聞いていなかったらしく動きがない。


「茜?」


 再度声を掛けるが、今度は周りを見回し始める。


「おいおいどうした?」

「まさか……」


 そして何かを確信したかのようにうなずいた。


「……ちょっと考えついた事がある。試してみても良い?」

「え、何何?」


 何か妙案を思いついたらしい茜。その顔はいつも通りの無表情さの中に悪戯を思いついた子供のような意地の悪い笑みが見てとれた。


「……ここ、上の階層と同じくらい簡単に終わるかもしれない」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります

これからも評価、ブックマーク、感想、いいねなど、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次回の更新は未定とさせていただきます。宜しくお願い致します。

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