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りあダン! 現実世界にダンジョンが?!  作者: 大道寺 禅
ダンジョンに適応する日本
334/385

第三百二十六話 灼熱層の戦術

累計PV数670万突破、総合評価が18,100pt突破いたしました!

これも皆さまからのご愛顧の賜物です。

これからもりあダンをよろしくお願いいたします!

 いつもの様に、秋彦とジュディが前衛として出て、更に素早く秋彦が接敵する。相手は率先して燃える骨の魔物、ヘルフレイム・スケルトンが前に出てきた。


「まずは一撃、せいや!」


 槍を大きく振り回し、一撃振るう!

 骨の部分に命中はしなかったが、骨が纏う魔法力が篭る炎にも当たればダメージになるらしく、手応えがあった。

 だが、まずしてやったりという感情は、秋彦の危険感知が戒めた。

 スケルトンんが自らの足元を払う様な動きをすると、一本の赤い光線が出来上がり、秋彦とスケルトンの間を横ぎる。そしてその光線から炎が噴き出し、あっという間にに炎の壁が出来上がった。それが何を意味するか、なんとなく想像がつく。


「やべぇ迫ってくる?!」

「ちょ、私も拙い!」


 咄嗟にバックジャンプで距離を取る。

 跳んで逃げた秋彦を追いかける様に真正面から迫る炎の壁。秋彦もジュディも逃げ延びた物の距離は離されてしまった。

 そしてさらに火炎弾、通常の炎魔法の攻撃も追撃するかの様に向かってくる。

 ジュディが前に出て魔防壁を盾から展開して防御体制を取る。


「当たって大丈夫なのか!?」

「大丈夫、魔防壁は魔防壁、さっきみたいに盾そのもので受けている訳じゃないから火傷にはならない筈よ!」

「そ、そっか、ならいいんだけど……」

「……それにしても、いざ戦ってみるとわかるこのハンデの重さ」


 茜がため息をつく。実際に戦闘してみるとわかるがこの階層の戦闘方針、状態異常をばら撒いてその状態異常になると耐性を無視した即死技にて殺すを徹底されるとなかなかに面倒だ。

 なにせ一発一発が全て掠っただけで即死へ繋がるかも知れない超猛毒も同然だ。

こっちは必死になって全ての攻撃を回避する必要があるが、向こうにとっては体のどこに当たっても状態異常になる可能性がある以上、状態異常付与攻撃の中でとにかく当てやすい攻撃をばら撒いて置けば良いという楽な戦いである。

今唯一盾となっているのは直接武器や防具に当たらないため、魔防壁の魔法力の壁だけが防御として貢献できている状態だ。


「あーめんどくせぇマジで……」

「で、どうやって突破する? 私はこのまま壁張り続けて魔法の撃ち合いしても良いと思ってるけど」

「……正面突破は困難かもしれない」

「なんでさ?」

「……あの3匹意外としっかり連携できている。崩すのは難しいかも」


 改めて勝つための作戦を考えるが、少し頭をひねる必要が出て来そうだ。

 まず敵の戦闘の要は間違いなくファイヤー・ジンだ。あれが基本的に炎魔法での攻撃と時々軌道の読みにくいボールが跳ねるかの様な軌道でこちらに向かってくる火球やくねくねと妙な動きをしながら徐々に近づいてくる炎を出している。一直線に向かってくる炎攻撃の中にこう言った変な動きをするものが混じるとそれらに気を取られていると思わぬ方向から攻撃を受ける可能性もある。

 その少し前でスケルトンが油断なく構えている。あれは先程の炎の壁で向かって来る敵を追い払うのが主な仕事なのだろう。

 そしてジンの後方で、トカゲの様な魔物、サラマンダーが大きな口を開けて魔法力を口に集中している。放っておけば超広範囲のブレス攻撃が飛んでくるのは目に見えている。

 意外にちゃんと考えられている。


「そう考えると炎の壁が厄介だな。できれば速攻で蹴り付けたいが、一撃喰らわして追い払われてってこの弾幕躱しながらだときついもんがある」

「……ジュディ、炎の壁と魔防壁との押し合いになったら勝てそう?」

「やってやれないことはないと思うんだけど……」

「あ、じゃあさ。こう言うのはどう?」


 ジュディの魔防壁の中での作戦会議の間、黙り続けていた優太が手をあげた。


「お、どうした親友?」

「何か閃いたの?」

「ん〜、もしかしたらって程度なんだけど。僕が体張れば意外となんとかなるかもしれない」

「……とりあえず聞かせて」

「うん、えっとね……」


………………………………


 優太からの話を聞いて3人とも首を捻る。

 優太の予想が当たっていれば確かにこのフロアの攻略難易度がグッと下がるだろう、だがそれはまだ仮説だ。もし予想が外れていたら、耐性無視の即死攻撃を受けて死ぬ事も充分あり得る。


「だけど確かに一理ある様な気はするんだよなぁ」

「でも当てが外れた時が怖いわね……最悪優、貴方死ぬわよ?」

「それはそうなんだけどさ、でもいけそうな気はする」

「……やるの?」

「まあ、やってみるよ」


 不安げなジュディと茜に笑顔で返す優太。秋彦はその表情に妙な安心感と優越感を覚えてしまった。


「なんてーか、親友強くなったなぁ」

「まあ、いろいろな事体験したしね」

「そうか、そうだな。よしわかったやってみよう」

「……秋彦?」

「親友がここまで言ってんだ。試す価値はあるだろ」

「そうかしら? でも貴方も優もそう言うなら止められないわ」

「……博打に近いけど、まあ頑張って」


 少し迷い気味だったがジュディも茜も作戦に賛同してくれた。


「じゃあ、ちょっとドキドキするけどやってみるね」

「応、実験とはいえ、死ぬんじゃねーぞ?」


皆様からのご愛顧、誠に痛み入ります

これからも評価、ブックマーク、感想など、皆様の応援を糧に頑張って書いていきます。

次回の更新は3/21(月)とさせていただきます。宜しくお願い致します。

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